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海外競馬情報
2011年05月13日  - No.9 - 2

賭事売上げが引き続き増加し、賞金額も増加(フランス)【開催・運営】


 PMU(フランス場外馬券発売公社)が発表した四半期ごとの数字は、フランスの賭事の活況が2011年も続いていることを示しており、賞金額も3%の増加が確認された。

 4月中旬に発表された2011年1月〜3月のPMU売上げは、8.3%増の25億8,000万ユーロ(約3,096億円)となった。これは売上げが年間トータルで初の100億ユーロ(約1兆2,000億円)となる数字である。

 このことはPMUが世界的な経済低迷にも拘らず極めて堅調であることを示しているが、それは、売上げの約8%を受け取っているフランス競馬界にとっても朗報である。

 フランス競馬界の財政にとってのこの明るいニュースは、2010年の年間売上げが前年比2.6%増の95億4,000万ユーロ(約1兆1,448億円)と発表されたのに続いてもたらされた。

 さらに重要なことには、2010年のPMUから競馬界への資金提供が2009年の7億3,100万ユーロ(約877億2,000万円)から8%増の7億9,100万ユーロ(約949億2,000万円)となったが、このことはフランスギャロ(France Galop)が2011年の賞金レベルを3%引き上げることができ、さらなる増加も期待できることを意味している。

 フランスギャロはシュヴァルフランセ(Cheval Français:フランス速歩競走協会)と賞金額を半分ずつ分担している(この両者で競馬賭事総売上げの96%を担っている)。その結果2010年には賞金として1億1,000万ユーロ(約132億円)が平地競走に、6,500万ユーロ(約78億円)が障害競走に交付されるだろう。

 2011年1月〜3月の数字を考慮すると、最近のPMUの業績は好調なので上昇傾向は続くと思われる。

 このニュースは、2010年6月のフランスにおけるインターネット賭事開放は悪影響を与えるかもしれないとメンバーの多くが危惧していた競馬サークルにより特に歓迎されている。2011年の総売上げのうち12億ユーロ(約1,440億円)がインターネットを通じてもたらされると予測されている。

 PMUの会長兼CEOであるフィリップ・ジェルモン(Philippe Germond)氏は、株主、フランスギャロおよびシュヴァルフランセのために非常にうれしいと述べた。

 そして次のように語った。「これらの業績は非常に満足できるものです。株主は、インターネット賭事市場の開放について非常に心配していました。PMUは現在、インターネット競馬賭事部門ではナンバーワンです。2010年において賭事売上げが増加した国は、フランスとスウェーデンだけです」。

「スポーツ賭事については、私たちはインターネット賭事市場の15%を占めており、パディパワー社(Paddy Power)との提携がこれ以上うまくいくことはなかったでしょう」。

「ポーカーの売上げは驚きで、パーティゲーミング社(PartyGaming)とともに私たちは期待していた以上の大きな市場シェアを占めました」。

「PMUには現在、独自のポーカー担当チームがあります。スポーツ賭事もポーカーも競馬賭事部門には悪い影響を及ぼしていません」。

 4月中旬に確認されたデータによると、2010年の賭事市場における政府の取り分は合計で10億2,400万ユーロ(約1,228億8,000万円)であり、一方PMUの事業費は5億6,800万ユーロ(約681億6,000万円)で、そのうちの一部は賞賛を受けた広告のために支出された。

 世界で2番目に大きい賭事会社であるPMUは売上げの75%を賭事客に払い戻しているが、自転車レースのツールドフランスのスポンサーでもあり、いくつかの慈善活動を支援している。

 ジェルモン氏が指揮して大幅な経費削減を行い、正午ごろに競馬を開始して夜まで続行し、いろいろな時間帯に賭事を行えるようレース数を増加させた。

 PMUへの賭事の大半は、フランス中にあるPMUの店舗1万1,000店を通じて行われているが、現在ではインターネット賭事客も約50万人いる。

 2011年1月〜3月に、インターネット賭事客は3億1,760万ユーロ(約381億1,200万円)の賭事を行い、前年同期比で57%の増加を記録した。

By Desmond Stoneham
(1ユーロ=約120円)

[Racing Post 2011年4月13日「French prize-money up as bets boom continues」]
 


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