競馬変革プロジェクトの学生をターゲットとする戦略(イギリス)【開催・運営】
すべての大学生に“英国競馬はあなたたちを必要としている”という呼びかけがなされた。
競馬変革プロジェクト(Racing For Change: RFC)が競馬に新規参加者を呼び込む活動の一環として、次の学年度に大学のキャンパスで競馬を推進する“大使”となってもらう学生競馬ファンを募るプログラムが考案された。
全国の30の競馬場から1時間以内の地域にある大学のうち、ロンドン拠点の専門コンサルタント会社であるキャピタライズ社(Capitalize)が実施している第1次の試験計画の対象として、6つの大学が選定されつつある。
選別された“大使”は、マーケティングについての専門的な心得や大学の競馬愛好会の立上げ方法についてのアドバイスを受けてから、競馬のセールスパーソンとして活動することになる。
キャピタライズ社のジョナソン・ベーツ(Jonathon Bates)氏は次のように説明した。「英国には競馬の重要な市場を形成する320万人の学生がいます」。
「私たちは、すでに競馬に興味を持っていて、スポーツ・マーケティングの分野で有益な経験を得ることに貪欲で情熱のある学生を見つけ出そうとしています」。
“大使”に認定された学生たちは、販促資料を与えられ、(1)近くの競馬場への定期的な観戦ツアーの手配、(2) 競馬の仕組みを解説する特定のテーマを持つ“レースナイト”の開催、(3) 大学の近郊にある厩舎の訪問、を含む多くの計画を立てることになる。
キャピタライズ社は、ラム酒製造会社のバカルディ社(Bacardi)および一流アウトドア用衣料ブランドのメレル社(Merrell)と一緒に同様の計画を実施したことがあり、この分野においては経験がある。
ベーツ氏は、「これらの会社は、さまざまな方策を通して学生たちとかかわることで得られる利益を認識している世界的なブランドです。私たちは、キャンパ ス内と大学周辺の競馬ファンとコンタクトのとれる“大使”とともに取り組むことによって、このような計画がうまく行くと確信しています」と語った。
RFCのスポークスマンであるニック・アッテンボロー(Nick Attenborough)氏は次のように付け足した。「大半の人々は、競馬の喜びを10代か20代のときに発見するので、学生層は非常に重要な競馬の支持者となるでしょう」。
「学生大使は、キャンパスにおいて非常に影響力のある競馬支持者となり、おそらく競馬にこれまで興味のなかった若い世代を競馬に引き込むでしょう」。
ベーツ氏は、最初のターゲットは6大学に絞られているが、出だしが好調であればこの計画は拡大されるだろうと語った。
大使となるための申請書はインターネットで受け付けられている。より多くの情報を求める照会や申し込み用紙の入手は、以下のアドレスへのメールによって行える。
(studentsracingforchange@capitalize.co.uk)
By Howard Wright
[Racing Post 2010年5月30日「Racing For Change aim initiative at students」]