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海外競馬情報
2008年09月19日  - No.18 - 6

欧州から見た世界の国際競走(連載8 トルコ)【その他】


 イスタンブールのヴェリエフェンディ競馬場は毎年9月、国際サラブレッド競走4レースを主催する。トルコ・ジョッキークラブ(Turkish Jockey Club)は、イスタンブール・トロフィー(G2、牝馬、芝約1,400 m)、アナトリアンS(G2、ダート約2,000 m)、ボスフォラス・カップ(G2、芝約2,400 m)およびトプカピ・トロフィー(G2、芝約1,600 m)の出走馬関係者に1万ユーロ(約160万円)の輸送補助金を提供する。

 ボスフォラス・カップとトプカピ・トロフィーには、長年にわたってヨーロッパ調教馬が参戦している。1990年代初めにイギリス調教馬は、ボスフォラス・カップで優位を占めていたが、過去10年間ではドイツ調教馬が同競走で5回優勝しており、またトプカピ・トロフィーでも過去10年間にドイツのウィリアム・ハガス(William Haggas)調教師の管理馬ブルネル(Brunel)とアンドレアス・シュッツ(Andreas Schütz)調教師の管理馬ウアンボ(Huambo)が勝利を収めている。

 トプカピ・トロフィーは2007年の賞金増額によりヨーロッパ最高賞金額のマイル競走となった。この年は2頭のトルコ調教馬サビルリ(Sabirli)とリベラ(Ribella)がそれぞれ1着と2着に入り、参戦馬のうちで、フランス馬のトリップトゥーザムーン(Trip To The Moon)が、外国参戦馬で最高の3着に入り、賞金6万ポンド(約1440万円)を収得した。イギリス調教馬4頭とドイツ調教馬1頭は敗退した。

トルコ関係者の見解

 トルコ・ジョッキークラブのゼネラルマネージャー補佐を務めるブラク・コヌク(Burak Konuk)氏は、次のように述べている。

 「ヨーロッパの良質な出走馬は、我々にとって非常に重要です。と言いますのも、それがトルコ競馬を海外に売り込むための最善策であり、また国際セリ名簿基準委員会においてトルコ競馬を昇格させる方法でもあるからです」。

 「私たちは、毎年魅力のある競馬番組を作成しています。現在、トルコには7競馬場がありますが、2〜3年後には9競馬場になります。競馬は1年中行われており、2007年の延べ開催日数は443日でしたが2008年は504日です。2007年の売上高は15億米ドル超(約1650億円超; 2006年比約25%増)でしたが、2008年の売上目標は20億米ドル(約2200億円)です」。

 「トルコの競馬と馬生産業を全面的に国際的なレベルにしようと努めております。また、競馬場の施設も最新で最高のものとし競馬のイメージを改善しつつあります」。

 「トルコ産馬の質を確かめ、世界にそれを示すための唯一の方法は、トルコ産馬を上質の外国馬と競わせることです。外国からの参戦馬の質が毎年向上しているのが分かります。昨年はゴドルフィン(Godolphin)社の持ち馬2頭が参戦しましたが、今年はクールモア(Coolmore)牧場の所有馬も参戦することを期待しています。多くの優良馬および実績を残している調教師が毎年トルコに来ており、私たちは彼らを歓迎することを無上の喜びとしており、馬と調教師に気楽にくつろいでもらえるよう常に心掛けております」。

(1ユーロ=約160円)、(1ポンド=約240円)、(1ドル=約110円)

[Pacemaker 2008年6月「Have horse, will travel」]


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