ロマンチックウォリアー、見事なパフォーマンスで安田記念を制覇(日本)[その他]
6月2日(日)、東京競馬場で行われた安田記念(G1、芝1600m)で、ダニー・シャム調教師の管理馬で世界を飛び回っているロマンチックウォリアーが、5戦連続となるG1制覇を成し遂げた。同馬はジェームズ・マクドナルド騎手も言葉を失うほどの見事なパフォーマンスで、今シーズンを締めくくった。
世界屈指の競走馬であることを証明したロマンチックウォリアーは、フェアリーキングプローン(2000年)、ブリッシュラック(2006年)に続き、香港調教馬として3頭目の安田記念優勝馬となった。一方、ザック・パートン騎乗のヴォイッジバブルは18頭立ての17着に甘んじた。
コックスプレート(2040m)、香港カップ(2000m)、香港ゴールドカップ(2000m)、クイーンエリザベス2世カップ(2000m)という最高位のG1競走で勝利を収め、今回の安田記念も制したことで、ロマンチックウォリアーはG1・8勝を成し遂げ、競走成績は20戦15勝となった。
直線で5番手付近につけたロマンチックウォリアーは、残り300メートルの急な上り坂で進路を確保し、その後先頭に立った。マクドナルド騎手に追い出されたロマンチックウォリアーは、武豊騎乗のナミュールに半馬身差をつけて入線し、ジョアン・モレイラ騎乗のソウルラッシュはナミュールからハナ差の3着となった。
雨が降りしきり、44,577人の観衆が見守る中で、勝ち時計は1分32秒30であった。
シャム調教師は、次のように述べている。「世界トップクラスの騎手であるジェームズは、素晴らしい騎乗を見せてくれました。彼はロマンチックウォリアーを愛しているし、ロマンチックウォリアーも彼のことが大好きです。ロマンチックウォリアーはいつもジェームズのためにベストを尽くそうとします。馬にも、厩舎のチームにも、騎手にも自信があったので、あまり緊張しませんでした」。
日本国内最高峰のレースにおいてJRA初勝利を挙げた後に、興奮から落ち着いたマクドナルド騎手は次のように語った。「この馬はチャンピオン級の競走馬です。このような名誉あるレースで、彼がとても特別であることを日本の皆様に見せることができて、今日はチーム全員にとって、とても誇らしい日です」
「この馬に騎乗していると、感激して言葉を失いそうになります。なぜなら、彼は大きな心を持っていて、いつもベストを尽くしてくれるからです。ここは競争が厳しい場所です。日本の競馬の水準は高く、優れた馬や優れた騎手がいます。そのような日本で騎乗し、このような名誉あるレースを勝てたことは本当に光栄なことです」。
ロマンチックウォリアーは香港インターナショナルセール出身で香港ダービー(2000m)の勝馬であるが、今回の勝利で900万香港ドル(約1億8,000万円)を獲得したことで生涯獲得賞金は1億5,100万香港ドル(約30億2,000万円)に達した。この数字を上回るのはゴールデンシックスティの1億6,700万香港ドル(約33億4,000万円)のみである。
レース後の歓喜の中、シャム調教師は、ロマンチックウォリアーが6月23日の宝塚記念(G1、京都競馬場、2200m)には出走せず、今週初めにヴォイッジバブルとともに香港に戻って休養を取ることを明らかにした。
「この馬にとって一番良いのは、時間をとって休養を与えることだと思います。今シーズンはもうレースに出走することはありません」とシャム調教師は語った。
パートン騎手は、ポール・オサリバン調教師のエアロヴェロシティに騎乗し、2015年の高松宮記念(G1、中京競馬場、1200m)で前回の香港馬による日本での勝利に貢献した。彼は、ヴォイッジバブルが左回りの馬場に対応できなかったと語った。
「15番という枠順は特に問題ありませんでしたが、勝馬から20馬身も離されてしまいました。ヴォイッジバブルは以前にも香港で柔らかい馬場で走ったことがあるので、馬場に懸念があったとは思いません。ただ、今回は直線で火がつきませんでした。左回りに挑戦したのはこれで2回ですが、2回とも振るわなかったので、左回りはあまり彼に向いていないと思います。右回りに戻すほうが良いかもしれません」。
By Leo Schlink
(1香港ドル=約20円)
[racingnews.hkjc.com 2024年6月2日「Extraordinary Romantic Warrior wins Yasuda Kinen」]