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2024年01月11日  - No.1 - 2

英国の1競走平均出走頭数、わずかに改善(イギリス)[開催・運営]


 英国の1競走平均出走頭数は、2022年に平地・障害両競走ともに最低を記録したが、2023年緩やかな回復を見せた。BHA(英国競馬統括機構)が馬券発売の観点で各競走が成功か否かを判断する際の目安にしている"出走頭数6頭未満"の競走の割合は、相応に減少している。

 昨年英国で実施された9,978競走の平均出走頭数は8.76頭で、10,216競走が行われた2022年の8.46頭から増加した。この8.76という数字は2014年の平均8.66をわずかに上回るものの、2015年から2021年にかけての各年の数字と比較すると下回っている。

 障害競走の平均出走頭数は8.2頭で、今世紀最低を記録した2022年の平均出走頭数7.73頭から上昇を見せたのは励みになる。出走頭数8頭を確保することがイーチウェイ馬券(単勝と複勝を同額一括購入)にとって重要であるため、2022年の7.73という数字は英国競馬にとって大きな警告となっていた。

 この8.2頭は、依然2000年以降の記録で2番目に低い数字であるものの、競馬開催日程が大幅に変更される2024年より前に、2014年と2017年の記録にほぼ遜色のない所まで改善したことになる。

 とは言え、この"改善"は、2023年に障害競走数が前年より227減少する一方で、出走馬総数が対前年17頭減の29,943頭にほぼ維持されたという事情により達成されたに過ぎず、障害競走馬の減少に対する取組みが喫緊の課題であることは明白である。

 平地競走の統計と比較してみると、平地競走では実質的に同じ数のレースが行われた年に、1競走平均出走頭数が8.9頭から9.09頭に上昇した。

 また、BHAが「不成功」とみなす競走の割合は全体として18.68%から13.44%へと減少し、新型コロナウイルス大流行の前年2019年よりも低い水準となった。障害競走でも、BHAが「不成功」とみなす競走数は2022年の1,078競走(全競走数の4分の1以上)から773競走に減少するという改善も見られている。

 平地競走では少頭数の競走が12.95%から9%に減少し、オールウェザー競走では6.62パーセントに減少した。英国の芝競走とオールウェザー競走の出走頭数の割合にはほぼ変化は無く、平地競走の全出走馬の57%以上が芝競走に出走した。
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By Scott Burton

[Racing Post 2024年1月8日「Field sizes in Britain showed small recovery last year from 2022's historic low」]


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