ゴスデン親子、2023年の英国チャンピオントレーナーに輝く(英国)[その他]
ジョン・ゴスデン調教師とその息子セイディ・ゴスデン調教師は、共同で厩舎を経営するパートナーシップを組んだ調教師として初めて、英国の平地競走のチャンピオントレーナーに輝いた。
今年はまだあと1カ月残っているが、ゴスデン親子は現時点で121 勝をあげ、713万ポンド(約13億2,618万円)以上の賞金を獲得している。二人は2位のエイダン・オブライエン調教師に70万ポンド(約1億3,020万円)以上の差をつけている。オブライエン調教師は今シーズン英国のレースに出走させる馬はもうなさそうであり、英国で賞金が5万ポンド(約930万円)以上のレースも今年はあと4競走しか残っていないため、タイトルを譲ることになった。
2021年にセイディと厩舎を共同経営するまで個人で経営してきたジョン・ゴスデン調教師にとって、今回が6回目のチャンピオントレーナー獲得となる。彼はニューマーケットのクレアヘイブン調教場にもたらされた素晴らしい功績について、とりわけ充実したものであると表現した。
ゴスデン親子にとって今年のハイライトといえば、6月にソウルシスターで制した英オークス(G1・エプソム競馬場)でのクラシック優勝、そしてロイヤルアスコット開催におけるクラージュモナミでのゴールドカップ(G1)優勝とモスターダフでのプリンスオブウェールズS(G1)優勝であろう。モスターダフは8月にも英インターナショナルS(G1・ヨーク競馬場)で勝利をおさめ、英国最高賞金の56万71,00ポンド(約1億548万円)を獲得している。
ジョン・ゴスデン調教師はグレートブリティッシュレーシングに次のようにコメントしている。「競馬の世界に身を置いているといつもそうですが、まず安堵感を覚えます。高揚感を感じるのはその後で、ちょっとしたお祝い気分になります。ですが、物事がうまくいったり、順調に進んでいたりするときは、まず深い安堵感があります」。
「今年のハイライトを1つだけ挙げることは出来ませんが、全体的に見るとオーナーブリーダー馬のクラージュモナミがアスコットのゴールドカップという素晴らしいレースを制したことでしょうか。私たちがここまで来るのにサポートしてくださった素晴らしいオーナーブリーダーと出会えてとても幸運であったと感じています。彼らには感謝してもしきれません」。
チャンピオントレーナーのタイトルが事実上ゴスデン親子のものとなったのは、英チャンピオンズデーのロングディスタンスカップ(G2)である。このレースで、ゴスデン親子のトローラーマン(Trawlerman)がオブライエン調教師のキプリオス(Kyprios)を打ち負かしたことで、ゴスデン親子はリードをさらに17万6千ポンド(約3,273万円)広げた。
セイディ・ゴスデン調教師は、「私たちは父がクレアヘイブン調教場で18年間にわたって築いてきた非常に優れた、経験豊富で、有能なチームと一緒に仕事ができるという大変恵まれた環境にいます。今年はうまくいきました。厩舎も良い雰囲気であるのを感じます。チャンピオントレーナーのタイトルを獲得できたのは、チームの努力の賜物で、このことをチームの皆は心の底から喜んでいます」と付け加えた。
(1ポンド=約186円)
By James Stevens
[Racing Post 2023年12月1日「John and Thady Gosden officially named Britain's champion Flat trainers」]