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2023年01月19日  - No.2 - 5

米国のG1馬ボーイズアットトスコノヴァが14歳で死亡(韓国)[生産]


 韓国は12月、輸入種牡馬の中でも最も優秀だったエクトンパークが世を去ったのと同じ日に、米国産種牡馬でG1馬のボーイズアットトスコノヴァも失った。

 2頭の種牡馬がいずれも12月1日に死んだとKRA(韓国馬事会)により報告されている。また、韓国血統書(Korean Stud Book)の死亡種牡馬リストには死因が明記されていない。

 ボーイズアットトスコノヴァ(14歳 父オフィサー)は 2020年の2月後半に輸入されたため、エクトンパークのように韓国で種牡馬としての実力を証明する機会がまだ訪れていなかった。韓国での供用1年目に送り出した産駒7頭は今年デビューする。

 ボーイズアットトスコノヴァはハートリッチ/マッカーシー・ライブストック社(ケンタッキー州)により生産された。母はステークス競走3着内馬リトルボネット(父コロラドズクエスト)。2009年キーンランド9月1歳セールでロイヤルオークファームにより上場され、ボブ・ヘスJr. 調教師により3万5,000ドル(約455万円)で購買された。ケンタッキージュベナイルS(チャーチルダウンズ)でデビューし2着に入線したあと、シーゲル家のジェイエムエスステーブルにより購買され、リック・デュトローJr.調教師のもとに移籍した。そして2戦目を12馬身もの大差で制し、3戦目となるホープフルS(G1)でも勝利を収めた。ジェイエムエスステーブルはブリーダーズカップ開催の前に、ホットレーシングステーブル、リチャード・ホールJr. 氏、トッド・キャディ氏、デニー・カナカリス氏とパートナーシップを組む。そしてボーイズアットトスコノヴァはBCジュベナイル(G1)でアンクルモーの2着に入るという活躍を見せた。

 ボーイズアットトスコノヴァは3歳時も4歳時も勝利を収め、ラストランとなるウエストチェスターS(G3)で2着となった。通算成績は9戦5勝(2着3回、3着1回)。獲得賞金は68万8,960ドル(約8,956万円)。

 クエストロイヤルスタッド、ガス・シェーンボルン氏、テイラーメイドスタリオンズは前途有望な種牡馬としてボーイズアットトスコノヴァを購買した。同馬はクエストロイヤルノース(ニューヨーク州スティルウォーター近く)で種牡馬生活を開始して7シーズンにわたって供用され、4頭のブラックタイプ勝馬を送り出した。その中にはステークス競走6勝馬マイボーイテート、ニューヨークスタリオンシリーズSの優勝馬であるアワースーパーノヴァ、オフィサーハッチ、レトノヴァがいる。アワースーパーノヴァは2019年ゴーフォワンドH(G3)でも3着に入っている。1月16日現在、ボーイズアットトスコノヴァは出走馬68頭を送り出して49頭が勝利を収めており、産駒獲得賞金の総額は540万ドル(約7億200万円)以上である。

 2022年に韓国は6頭の米国産種牡馬を失った。エクトンパークのほか、ジロラモ、ユーロシルバー、ドルトムント、ウィンチェスターが死んだ。北米は韓国にとって重要な種牡馬の供給源であり続けており、2022年種牡馬ランキングの上位15頭はすべて米国産馬である。ただし、そのほとんどは韓国で供用されていない。昨年のリーディングサイアーはウルグアイで供用されているアルゴリズムだが、韓国で出走したアルゴリズム産駒は賞金11億5,000万ウォン(約1億1,500万円)を獲得した。2 位のレースデイは韓国で供用されており、昨年は 12 頭の産駒が出走し 8 頭が勝利を収めた。韓国のトップ種牡馬15頭の中で、レースデイは2022年に出走頭数と勝馬頭数で最多を誇っている。

By Eric Mitchell
(1ドル=約130円、1ウォン=約0.1円)

[bloodhorse.com 2023年1月16日「Boys At Tosconova Dies at 14 in Korea」]


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