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2022年02月10日  - No.5 - 2

馬を奮起させるための鞭使用を禁止(スウェーデン)[開催・運営]


 スウェーデンでは4月の競馬シーズン開幕から、馬を奮起させるための鞭使用が禁止されることとなった。関係者たちは「2022年にもなって競馬で鞭を使用するのはただ単にふさわしくない」と述べている。

 スウェーデンギャロップ(Svensk Galopp)のこの決定により、安全上の理由以外での鞭使用は禁止されることになった。

 スカンジナビア競馬ルール委員会(Scandinavian Racing Regulations Committee)のプロジェクトマネージャー、ヘレナ・ガートナー氏はこう語った。「スウェーデンでの鞭使用は何年にもわたって議論されてきました。ルールは次第に変更され、数年前に発泡緩衝材入り鞭(foam-padded stick)が導入されましたが、今こそ鞭使用を完全に禁止するときです。2022年にもなって競馬で鞭を使用するのはただ単にふさわしくないのです」。

 スウェーデンではすでに鞭使用に関する厳格なルールが設けられていた。2歳限定レースと障害競走では鞭使用は禁止されており、それ以外のレースでは騎手が馬を奮起させるための鞭使用は3回に限られていた。

 スウェーデンでは3つの競馬場でレースが施行されている。9月にブローパーク競馬場(ストックホルム近郊)で施行されるストックホルムカップ開催日は、シーズンで最も重要な競馬の祭典である。

 スウェーデンギャロップのウェブサイトでは、"スウェーデンの競馬産業が馬の福祉を守るための厳格なルールを誇りとしていること"が説明されている。

 英国でも鞭使用が協議されている。2020年の新型コロナウイルスの世界的流行の前に発表された馬福祉委員会(HWB)の戦略的な5年計画で勧告されていたのだ。

 HWBは、鞭使用に関するペナルティーを強化することが"明確で最低限の勧告"であると述べた。一方、BHA(英国競馬統括機構)はジョン・ゴスデン調教師やトム・スキューダモア騎手などがメンバーを務める鞭コンサルテーション運営グループを設置し、協議により得られた反応を評価したうえでBHA理事会に勧告を提案する。

 1月27日(木)にBHAが発表したスケジュールによると、報告書と調査結果は5月に公開され、鞭に関する変更は秋に実施されるという。

By Peter Scargill

 (関連記事)海外競馬情報 2020年No.3「馬福祉委員会の5年計画、競馬界が大歓迎(イギリス)

[Racing Post 2022年1月28日「Sweden bans use of whip for encouragement from new season in April」]

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