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2022年12月08日  - No.46 - 1

アスコット競馬場、2023年のロイヤルアスコットなどの賞金を増額(イギリス)[開催・運営]


 2023年にアスコット競馬場では25開催日が施行され、提供される賞金総額は1,700万ポンド(約28億500万円)に達する。ほかの競馬祭典ではG1レベルの強豪馬に対して巨額の賞金が提供されており、アスコットはそれに対抗する必要性を重視している。

 アスコットの2023年賞金総額は、コロナ禍前の水準から14%以上アップしていた今年の賞金総額から8.5%増加することになる。

 英国全体で今年提供される賞金総額は1億7,000万ポンド(約280億5,000万円)に達すると予測されている。つまりアスコットは来年、その十分の一に相当する賞金を提供することになる。なお、アスコットの賞金総額にはスポンサーがついている英国チャンピオンズデーの賞金は含まれていない。

 賞金増額の大部分はロイヤルアスコット開催に適用され、この開催の賞金総額は10%増の952万ポンド(約15億7,080万円)となる。賞金が引き上げられるG1競走は以下のとおりである。
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 ほかの重賞競走、キングエドワード7世(G2)、デュークオブケンブリッジS(G2)、リブルスデールS(G2)、ハンプトンコートS(G3)、ジャージーS(G3)の賞金も引き上げられる予定。なおロイヤルアスコットの最低賞金額は引きつづき10万ポンド(約1,650万円)とされる。

 アスコットの役員たちは今年、シャーガーカップの出走頭数を増やす計画を十分な頭数を集められないという不安から撤回せざるを得ず、それは苦い経験となっていた。しかし、シャーガーカップの地位を引き上げることにふたたびゴーサインを出すことを決断した。8月に行われるこの開催の賞金総額は前年比15%増の64万ポンド(約1億560万円)となる。また、その日とキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)開催日に厩舎賞として送られるボーナスは引きつづき2万5,000ポンド(約413万円)とされる。

 障害競走にも恩恵がある。アスコットの真冬のG1競走、クラレンスハウスチェイスとアスコットチェイスの総賞金は15万ポンド(約2,475万円)から17万5,000ポンド(約2,888万円)に引き上げられる。今年、クラレンスハウスではシシュキンとエナーグメンの激突が記憶に残るドラマをもたらしたが、この2つのレースには合わせて12頭しか出走しなかった。

 アスコットの競走担当理事であるニック・スミス氏はこう語った。「賞金総額1,700万ポンド(約28億500万円)を初めて達成することができ大変嬉しく思っています。最高級の馬をめぐって国際的な競争が激化する中で、英国の競馬番組のトップエンドに焦点を当てることはかつてないほど重要なのです」。

 「中央の資金が減少する中、競馬場からの資金提供を110万ポンド(約1億8,150万円)以上、つまりおよそ14%引き上げる必要がありました。これは大きな投資であり、主要な賞金増加の多くはロイヤルアスコットですが、平地のクラス2やクラス3のハンデ戦の賞金も増加しています。この部門で歓迎すべき最低賞金額の引上げがあったからです」。

 「また、世界中から才能あるジョッキーが集まるシャーガーカップの知名度を上げることをふたたび重視しました。8レースの総賞金がそれぞれ8万ポンド(約1,320万円)になることを嬉しく思っています」。

 「平地競走では、高額賞金の未勝利戦2レースを含む出世レースの総賞金を引き上げられたことも嬉しく思っています。また障害競走では、アスコットの土曜開催(全5日)で総賞金10万ポンド(約1,650万円)のハンデ戦が少なくとも1日1レース施行されることになります」。

By Chris Cook

(1ポンド=約165円)

[Racing Post 2022年11月29日

「Royal meeting the focus as Ascot prize-money set to soar to record £17m」]


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