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2022年09月15日  - No.34 - 2

サンタアニタ競馬場で9月28日~30日に競馬女性サミットを開催(アメリカ)[開催・運営]


 パシフィッククラシック(G1)でフライトラインが驚異的なパフォーマンスを見せつけ、あのような馬を所有する幸運に恵まれた共同馬主たちは、自らの人生においてこの上なく貴重な数日を過ごすことになっただろう。馬主の1人であるステファニー・フロニス氏はこの大きな快挙を満喫する一方で、来るべき"競馬女性サミット(Horse Racing Women's Summit)"を開催するために多くの時間を費やした。

 9月28日~30日に開催予定の競馬女性サミット(サンタアニタパーク競馬場)は、フロニス氏のカリフォルニア・サラブレッド馬主会(Thoroughbred Owners of California)の理事会での取組みから発展したものだ。彼女は2021年と2022年にデルマー競馬場で女性のための昼食会を催しており、そこで競馬産業について学ぶためのネットワークを作りたがっている人々を目にした。教育者・カウンセラーとしての経験から、彼女は第1回競馬女性サミットを構築するために、競馬産業の女性幹部と独自の人脈づくりに乗り出した。

 フロニス氏はサミットの議長を務め、専門的なグループとともにこのサミットを開催しようとしている。そのグループには、ショーナ・ロトンド氏(マイレースホースのマーケティング部長・グランドスラムソーシャルの共同創設者)やジョディ・ヴェラ-グレゴリー氏(ファーストレーシングのイノベーション室長)が含まれる。ファーストレーシングはファンデュエルTVとともにサミットのプレゼンティングスポンサーを務め、サミットは全日にわたってサンタアニタ競馬場(ファーストレーシングが所有)で開催される。

 フロニス氏は、「私たちの使命は競馬産業の女性に関わり、自己実現を促進していくことです。競馬産業を別とすれば、私はこのサミットを専門的能力の開発の機会と見なしています」と述べた。

 女性サミットと銘打っているだけあって女性講演者がずらりと名を連ねているが、トピックは業界内のあらゆる人の関心を引くような内容となるので、誰でも参加できる。

 ヴェラ-グレゴリー氏は、「このサミットは包容性をもって業界のあらゆる側面に触れることができるように構想されました。しかし競馬産業の現在のリーダー、将来のリーダー、そして競馬に興味をもつ人たちを対象としています。業界として団結し、前進するための解決策を話し合うためのものです」と語った。

 チャーチルダウンズ社(CDI)の初の女性役員に就任したスーザン・パッカード氏が、競馬女性サミットのパネルディスカッションが行われる9月29日に最初の基調講演を行う。9月28日にはサンタアニタ競馬場の"100-1クラブ"で歓迎レセプションが催される。ファンデュエルTVのクリスティーナ・ブラッカー氏が、サンタアニタ秋開催の初日である9月30日午前にハンデキャッピングセミナーを行う。

 サミットの参加費475ドル(約6万6,500円)を支払えば、すべての講演を聴くことができ食事も付いている。また9月30日から10月2日まで、グランドスタンドの指定席に座ってレースを観戦でき、9月30日のファッショナブル・フィリーズ昼食会(シャンデリアルーム)への参加費は50ドル(約7,000円)割引される。この昼食会はサマンサ・シーゲル氏(オーナーブリーダー)を称えるものであり、収益はジョッキークラブ・セーフティネット財団に寄付される。

 ロトンド氏はサミットの開催に向けて協力するだけでなく、東海岸を拠点とする雇用主および部門長としての視点からサミットを評価した。

 「このサミットにどういった人材を投入して派遣するかを決定しなければなりませんでした。雇用主の立場からするとこれはある種の投資だと思っているからです。派遣して支援することにしたのは東海岸に住む人たちです。社内の管理職で、多くの責任を負う立場の職員を探しています」。

 サミットを計画する際には一本の順序立った構成とし参加者がパネリストやほかの参加者と人脈を築けるよう十分な時間をとれるようにしたと、ロトンド氏は語る。パネリストには、ボー・デレク氏(デルマーの理事)、マリー・モレッティ氏(デルマーの理事)、ディオンヌ・ベンソン博士(ファーストレーシングの最高獣医責任者)、シャノン・ケリー氏(ジョッキークラブ・セーフティネット財団の専務理事)、ドラ・デルガド氏(ブリーダーズカップ協会の執行副社長兼最高競走責任者)、クリスティーナ・マリリア氏(キーンランド協会の副社長兼最高マーケティング責任者)が含まれる。

 ヴェラ-グレゴリー氏はこう語った。「パネルディスカッションでは、人々が直面した課題や、それをどのように克服したかについて話す予定です。また、競馬産業特有の話題や女性の視点からの話題についても触れます。パネリストたちはこれまで語られてこなかったテーマについて、異なる議論を促すでしょう。参加者たちに、さまざまな声を聞いて刺激を受け能力を伸ばす機会をもたらします」。

 フロニス氏とそのチームは、全米の競馬産業の女性約200人のデータベースを構築し、このようなサミットでどのようなテーマについての議論を聞きたいかについて調査した。それらのテーマには、"困難を乗り越えての繁栄"、"競馬産業にとってのチャンス"、"競馬産業の公正確保"などが含まれていた。

 フロニス氏はこう語った。「大きな反響がありました。"ずっと待ち望んでいたことです"とか"絶対にやるべきことです" といったさまざまな声がありました。そのおかげで、サミットに参加したいと言ってくれた精力的な女性たちと知り合うことができたのです」。

 彼女たちはこの第1回競馬女性サミットを起点に、競馬界で活躍する女性を支援するより多くの活動を行っていきたいと考えている。ロトンド氏は、キーンランドの秋開催のあいだにポップアップミーティングを計画していて、おそらくそれはブリーダーズカップ開催週にも実施される予定だと述べた。

 第1回競馬女性サミットの詳細については以下をご覧ください。

www.womeninracingsummit.com

By Tracy Gantz

(1ドル=約140円)

[bloodhorse.com 2022年9月6日「Women's Summit Slated for Sept. 28-30 at Santa Anita」]


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