リッチマンプアマンが"競走馬の再調教(RoR)"全国大会で優勝(イギリス)[その他]
2016年キングジョージ6世チェイス(G1)の優勝馬シスルクラック(Thistlecrack 14歳)は、エイントリー馬術センターで開催された2022年"競走馬の再調教(RoR)"全国大会(8月23日~27日 ジョッキークラブ主催)に参戦した280頭の元競走馬の中の1頭だった。
しかしこの5日間の大会でチャンピオン(Supreme Champion)に輝いたのは、クリスティン・ダグラス選手とコンビを組んだリッチマンプアマン(Rich Man Poor Man 9歳)だった。彼は現役時代に正規の障害競走で5戦し、そのうち4戦で競走中止となっていた。
昨年のチャンピオンで、現役時代はニッキー・ヘンダーソン調教師に手掛けられたミネラリベリオン(Minella Rebellion 10歳)は準優勝となった。一方、20歳のマイディスサイアー(My Diss Sire)は馬場馬術部門の最優秀パフォーマンス賞を受賞した。
そのほか、2016年ジュライカップ(G1)優勝馬リマト(Limato 10歳)と能力の高い長距離を得意とする障害競走馬アメリカン(American 12歳)がショーイング部門で上位入賞を果たして注目を集めた。
馬場馬術競技では、2015年アベイドロンシャン賞(G1)を制して、現在はヨーク競馬場のホースアンバサダーを務めるゴールドリーム(Goldream 13歳)が準優勝を果たして注目を集めた。一方、エリザベス女王が生産し所有するファーストレシーバー(First Receiver 5歳)は、ノーヴィスショーイング部門の決勝で勝利を収めた。
2020年ハンプトンコートS(G3 ロイヤルアスコット開催)でフランキー・デットーリ騎手を背に2着に入ったファーストレシーバーは現在、ケイティ・ジェラム-ハンナブル氏に世話されている。彼女はエリザベス女王が所有した元人気障害競走馬バーバーズショップ(Barbers Shop)も預かっていた。
"ほかでは味わえない雰囲気"
RoRのCEOダイ・アーバスノット氏はこの大会を"とても特別なイベント"と称して大絶賛した。
「エイントリーを歩いていて純粋に気持ちが良かったです。たくさんの元競走馬が熱心な所有者や乗り手のもとで元気そうにしているのを見ると心が温まります」。
"競走馬の再調教(RoR)"全国大会の概要
出場資格:馬はRoR競技メンバーであり、選手は2022年1月1日時点で15歳であることが必要。
RoR全国大会(ジョッキークラブ主催)は8月23日~27日にエイントリー馬術センターで開催され、ショーイング部門・馬場馬術部門・障害飛越部門に分かれている。最終日の夜の競技でチャンピオン(Supreme Champion)が発表されてクライマックスを迎える。
RoR全国大会の出場登録は5月10日(火)正午から7月31日(日)まで受け付けられた。
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By Lola Katz Roberts
[Racing Post 2022年8月28日「Rich Man Poor Man crowned supreme champion as 'feel-good factor' fills Aintree」]