PMUの新社長にマルカーズ-ドゥブレ氏、新会長にヴィエル氏が就任(フランス)[開催・運営]
エマニュエル・マルカーズ-ドゥブレ氏がPMU(フランス場外馬券発売公社)の新たな社長に就任することが決定した。
7月8日(金)に行われたPMUの総会は新社長にマルカーズ-ドゥブレ氏、新会長にブイグテレコムの元会長リシャール・ヴィエル氏を指名することを承認した。
2人はフィリップ・オジエ氏の後を引き継ぐことになる。オジエ氏は当初2020年6月にPMU会長に就任していたが、2021年10月にシリル・リネット社長の解任をうけ暫定的に執行会長の役職を兼ねていた。
2018年に財務担当理事としてマッキンゼーから採用されたマルカーズ-ドゥブレ氏は、かつて独占賭事業者だったPMUの経営陣の中で急速に出世していった。
同氏は2019年9月に市場開拓・顧客サービスの責任者となり、とりわけPMUの多重チャンネルオファーの技術開発に重点的に取り組んだ。そして昨年10月の緊急の人事異動でオジエ会長の代理に指名されたのである。
マルカーズ-ドゥブレ氏はこう語った。「4年間にわたり、PMUの変革、市場・ブランドの展開、事業の近代化に貢献してきました。本日、PMUの経営全般を引き継ぐことになり、大変誇りに思っています」。
「ルトロ(フランス速歩競走協会)のジャン-ピエール・バルジョン会長とフランスギャロ(France Galop)のエドゥアール・ド・ロトシルト会長が信頼してくださったこと、PMU のチームの皆さんが尽力してくださったことに感謝したいと思います」。
「今やPMUの経営計画の新たなステージが始まろうとしています。リチャード・ヴィエル氏とともに、成長・社会的責任・信頼性を促進する戦略を構築していきたいと思います。これらがPMUのDNAを構成しているのです」。
PMUは2021年1月~5月に新型コロナウイルス感染拡大による移動制限のためにPMU店舗の4軒に1軒の閉鎖を余儀なくされたが、2021年後半に経営を堅調に回復させた。予算に計上されている8億500万ユーロ(約1,127億円)のうち7億4,000万ユーロ(約1,036億円)をフランスギャロの金庫に還元している。
最近のフランスギャロの取締役会において、2022年1月~5月の賭事売上げは前年同期比で21%増加し、コロナ前の2019年の同期比でも4%増加したと報告された。
オジエ氏は競馬界において長年にわたり重要な役割を担ってきた。1989年~2006年にドーヴィルのセリ会社アジャンスフランセーズ社(Agence Francaise)の社長を務めた。その時期に同社はゴフス・フランス社と統合し、アルカナが創設された。また、2001年からはドーヴィル市長も務めている。
By Scott Burton
(1ユーロ=約140円)