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海外競馬ニュース
2022年01月20日  - No.2 - 3

ファウンズ調教師、ワクチン未接種で競馬場に出入り禁止(香港)[その他]


 リーディングトレーナーのキャスパー・ファウンズ調教師(54歳)は、新型コロナウイルスのワクチン未接種であるために香港のレースに立ち会えなくなったことを受け、人々がどう思うかは「気にしない」と述べた。

 同調教師は昨年4度目のリーディングタイトルを獲得した。昨シーズンはスカイダルシが香港ダービーを制し、香港国際競走(12月12日)の香港スプリント(G1)でスカイフィールドが優勝するなど、輝かしい成績を収めている。

 しかしファウンズ調教師は1月12日(水)だけでなく、16日(日)と19日(水)の競馬開催にも立ち会うことができなくなっている。コロナの感染拡大や最近ハッピーバレー競馬場で出た陽性反応のために香港では無観客で競馬が行われており、スタッフが競馬場に入場する際には完全なワクチン接種が必要とされているのだ。

 競馬場から離れた場所ではワクチン接種状況による制限はなく、ファウンズ調教師は問題なく調教を続けている。しかし競馬場が今開催以降もワクチン未接種者を締め出し続けるのであれば、最終的に接種する必要があるかもしれないと、同調教師は考えており1月15日(土)にこう語った。

 「仕事にはまったく影響しません。毎日調教に立ち会い同じ人々に会っていますが、競馬開催には完全なワクチン接種が済んだ人しか参加できないのです」。

 「私は医学的な理由でワクチン接種を免除されていますが、政府は規制し続けると思いますので、開催に立ち会うためどこかの時点で何かしら接種しなければならないという気がします。ただ様子を見ていくしかありません」。

 「開催で会うのと同じ人たちと毎日一緒に過ごしているのに開催に参加できないなんて納得がいきませんが、しかたのないことです。千頭近い勝馬を調教してきましたので、人々がどう思うかは気にしません」。

 2010年にも香港ダービーをスーパーサテン(Super Satin)で制し、G1を数回制したラッキーナインを手掛けたファウンズ調教師はこう続けた。「不運な状況です。私はワクチン賛成派であり、科学を支持します。しかし数人の友人や一緒に仕事をしてきた人たちはワクチン接種の際に合併症があり、私自身も合併症を起こしたので、単純な問題ではないのです」。

 「実際のところ政府の対応次第ですが、ほとんどの国々と同様に規制は拡大され、競馬に影響を及ぼすように思います」。

 英国人の両親のもとにインドで生まれたファウンズ調教師は、そのワクチン接種状況のために1月23日(日)は自宅で観戦する予定である。その日は、シャティン競馬場でスカイダルシがスチュワーズカップ(G1)、スカイフィールドがセンテナリースプリントカップ(G1)に出走する予定だが、現在のところこの開催日に規制はかけられていない。

 スチュワーズカップにおいて香港のスーパースターであるゴールデンシックスティにスカイダルシで挑むことは"大変な役目"だと調教師は考えているが、今後の管理馬の質については楽観的に考えている。

 ファウンズ調教師は、「昨年優秀な成績を挙げたスカイダルシやスカイフィールドに加え今年も素晴らしい馬を預かっているので、ワクワクしています。今年の目標はダービーにもう一度挑戦して勝つことです。目標は高く持たなければなりません」と付言した。

By Peter Scargill

[Racing Post 2021年1月15日「'It doesn't make sense' - champion trainer barred for being unvaccinated」]

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