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2022年03月31日  - No.12 - 3

シャドウェルの種牡馬6頭がオールドフレンズに移籍(アメリカ)[生産]


 引退馬施設オールドフレンズ(ケンタッキー州ジョージタウン)は3月23日、規模縮小中のシャドウェルファームからスウェインほか5頭の引退種牡馬の寄贈を受けたと発表した。

 アルバータスマキシマス・ケイラワン・インティダブ・ムスタンファー・ドゥマーニ・スウェインは数週間前、シャドウェルのナシュワンスタッドから非営利団体オールドフレンズに移され、そこに繋養される143頭の仲間入りを果たした。その中には1997年のケンタッキーダービー(G1)とプリークネスS(G1)の優勝馬シルバーチャーム、ベルモントS(G1)優勝馬のバードストーン・タッチゴールド・ サラヴァなどがいる。

 シャドウェルは2021年3月の創設者ハムダン殿下の逝去に伴い、米国と欧州で事業再編を進めてきた。その一環として一部の種牡馬の移籍や相当数の競走馬・繁殖馬の売却が行われている。またケンタッキー州に所有していた牧場のいくつかも、不動産市場に出されることになった。

 オールドフレンズの社長兼創設者のマイケル・ブローウェン氏はこう語った。「シャドウェルが信頼をもって素晴らしい種牡馬を託してくださったことを、嬉しく光栄に思います。我々の牧場を評価いただき、資金面でも御支援いただくことは、彼らの大変な寛大さを物語っています。故ハムダン殿下ご自身と殿下が競馬界と生産界に残したかけがえのないレガシー(遺産)へ心からの賛辞を示しつつ、これらの種牡馬を受け入れます」。

 オールドフレンズで新たに繋養される6頭のプロフィールは以下のとおりである。

アルバータスマキシマス(18歳)

 父アルバートザグレート(元オールドフレンズ繋養馬)。2009年ドンH(G1)と2008年BCダートマイル(G1)で優勝。2012年に現役を引退し種牡馬となった。

ケイラワン(30歳)

 父ミスタープロスペクター。1996年トムフールH(G2)優勝。種牡馬として勝馬52頭を送り出し、その中にはステークス勝馬のドバイシェイクと4頭のステークス3着内馬が含まれる。

インティダブ(29歳)

 父フォーントリック。ドバイのいくつかのステークス競走で3着内となり、その後米国に移籍。1999年エーフェノメノンH(G2)と2000年トゥルーノースH(G2)で重賞優勝を達成。

ムスタンファー(21歳)

 父アンブライドルド。ダート・芝・人工馬場のレースに出走し、9つの重賞競走で勝利もしくは3着内を達成し、賞金 62万5,010ドル(約7,500万円)を獲得。2004年のシカモアS(芝G3)とレキシントンS(芝G3)で優勝。種牡馬としてダートと芝の両方で勝馬を送り出してきた。

ドゥマーニ(31歳)

 父ダンジグ。1995年と1996年にキーンランドブリーダーズカップ(芝G3 現G1キーンランドターフマイルS)を連覇。のちにシャドウェルが長年にわたって(1999年~2020年)スポンサーを務めるこのレースはG1に昇格する。

スウェイン(30歳)

 父ナシュワン。英国とアイルランドでG1を制して欧州最優秀古馬に選ばれ、1996年BCターフ(芝G1)と1998年BCクラシック(G1)ではいずれも3着となる。記憶に残るレースとなったBCクラシックでは直線で伸びず、オーサムアゲインとシルバーチャームの僅差の3着に敗れた。

 ケイラワン・インティダブ・ムスタンファー・スウェイン・ドゥマーニはシャドウェルの自家生産馬である。

 シャドウェルファームのグレゴリー・クラーク場長は、「マイケル・ブローウェン氏と献身的なスタッフが、私たちの引退種牡馬を往年のスターが繋養されるオールドフレンズで受け入れてくださったことをとても光栄に思っています。彼らはこの素晴らしい施設で一般の人々に公開され、熱心なファンに直接間近で見て触れ合っていただけるのです」と語った。

By Blood-Horse Staff

(1ドル=約120円)

[bloodhorse.com 2022年3月23日「Six Pensioned Shadwell Stallions Join Old Friends」]


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