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海外競馬ニュース
2021年12月02日  - No.45 - 3

競馬場の検量室の近代化に伴いすべてのサウナを閉鎖(イギリス)[開催・運営]


 英国の競馬場の検量室と更衣室は、新しい安全対策の最低基準を満たし競馬の将来性を高めるためにアップグレードされる。最も差し迫った改修工事は2月までに実施される予定である。

 設備の近代化・改善のための長期計画は、騎手・競馬場・BHA(英国競馬統括機構)で構成される業界横断的なグループによる今年3月からの取組みを経て発表された。

 差しあたっての優先事項の1つは、2022年2月1日までに新たな主要安全措置を取ることである。それには、とりわけ18歳未満の騎手、そして利用を希望するすべての騎手に対して、個人利用の更衣室やシャワー室を提供することが含まれる。

 また同じ期限までにすべての競馬場のサウナを永久閉鎖する。競馬場のサウナは2020年6月に競馬が再開してコロナ対策が導入されたとき以来稼働していなかった。今後の負担重量の制度について、騎手および調教師の代表者との話し合いは続けられている。パンデミックのあいだ、騎手は負担重量の引上げでサポートされてきた。

 ほかのアップグレードも2024年10月までに段階的に着手されていく。それには、騎手のための追加的な専用の更衣室やシャワー室、共同の休憩室・食堂・ウォームアップエリア、そしてバレットのための新たな共同作業スペースが含まれる。

 BHAのCOO(最高執行責任者)リチャード・ウェイマン氏はこう語った。「これらの合意されたアップグレードは、騎手・競馬場・BHAが今年の初めから一緒に取り組んできた業界横断的な共同作業の成果です」。

 「業界のリーダーたちが支持しているこれらの勧告は、現代的な検量室の環境を築く上で増大している要求を満たすための実質的な改善を実現させ、今日のアスリートの要求に応じるだけでなく次世代のために未来を先取りした改善を行います」。

 新しい安全対策の最低基準を満たすために改修工事をすでに開始している競馬場もある。一方競馬場協会(RCA)は競馬場と協力して、再配置工事のための資金調達案を作成している。

 騎手協会(PJA)の競走担当専務理事であるデール・ギブソン氏は、サウナの永久閉鎖と検量室の改善の両方を歓迎した。サウナ廃止は先日実施された調査で190人の騎手のうち88%が支持しており、検量室の改善はPJAが以前から働き掛けてきたことだった。

 ギブソン氏はこう語った。「何年も前から、とくに女性騎手のために設備を大幅に改善するように働き掛けてきました。これまでの展開はがっかりさせられるものでした。しかし今回のアプローチの変更は歓迎しています。この計画の作成のために多くの努力が行われました」。

 「この計画の中で合意された改善は、すべての競馬場を定められた安全対策の最低基準に引き上げるものです。その結果、設備は改善され、PJAのすべてのメンバーにとってはるかにプロフェッショナルな活動環境となるでしょう」。

 競馬場協会(RCA)のCEOデヴィッド・アームストロング氏はこう述べた。「RCAは、英国の59競馬場の検量室をアップグレードする長期計画の発表を歓迎します。これは大きな金字塔であり、PJA、RCA、BHAに加えて騎手と競馬場の代表者が何ヵ月もかけて懸命に取り組んできた成果です」。

 「2月までにすべての現行の安全対策要件を満たすための初期工事が完了する予定であり、それには評判の良いサウナの撤去が含まれます。この計画の結果、他のエリートスポーツやプロスポーツと一致したレベルで検量室と更衣室が改善されるでしょう」。

By Matt Butler

[Racing Post 2021年11月23日「All saunas to be removed as Britain's weighing rooms undergo modernisation」]


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