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海外競馬ニュース
2021年11月25日  - No.44 - 5

ダービー馬エルハーブが30歳で死亡(イギリス)[生産]


 1994年にエプソムのクラシック競走を制し、存命する最高齢のダービー馬だったエルハーブが、繋養されていたバッツフォードスタッドにおいて30歳で死んだ。

 英ダービー(G1)でキングズシアターを打ち負かす見事な走りを見せたことで有名だったエルハーブ(父チーフズクラウン)はほかに、2歳時に2勝を挙げ、3歳時にダンテS(G2)を制し、エクリプスS(G1)で3着となっていた。

 ハムダン殿下の自家生産馬エルハーブは、最後のレースとなった1994年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)でキングズシアターの7着に敗れた。そしてそのレース中に繋靭帯を損傷していたことが判明し、3歳シーズンの途中で引退を余儀なくされた。

 その後、日本、ケンタッキー州、そしてシャドウェルのビーチハウススタッド(ニューマーケット)で種牡馬として成功を収めることができず、障害競走用の種牡馬としてウッドファームスタッド、そして最終的にはバッツフォードスタッドで供用された。彼は有能なスプリンターであるソーラーブ(Sohraab)、ブラックタイプ勝馬の障害競走馬であるリーガルフロー(Regal Flow)とシッティングテナント(Sitting Tennant)を送り出した。

 本紙(レーシングポスト紙)の生産欄は今年エルハーブを取材し、バッツフォードスタッド(グロスタシャー州)でティム・ヴァレー(Tim Varey)氏の世話のもと幸せな引退生活を満喫していることを確認していた。

 エルハーブは故ハムダン殿下のお気に入りで、殿下の競馬事業体であるシャドウェルの代表者が定期的に同馬のもとを訪れていた。

 バッツフォードスタッドはツイッターでこう述べている。「残念なことに、私たちの愛すべき古くからの友、エルハーブが昨夜30歳の天寿を全うし安らかに眠りにつきました」。

 「彼は素晴らしい性格をしていて、多くのファンがいました。よく彼が健康であるかを尋ねられました。彼がいなくなると、私たちバッツフォードスタッドにいる誰もがひどく寂しい思いをします」。

By Tom Peacock  

[Racing Post 2021年11月23日「Veteran Derby winner Erhaab dies aged 30 at Batsford Stud」]

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