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2021年11月04日  - No.41 - 3

両性具有の牝馬フラミンゴガールはふたたび出走できるか?(ドイツ)[獣医・診療]


 ドイツのトップトレーナーであるヘンク・グレーヴェ調教師は、男性器をもつ4歳牝馬、フラミンゴガールのケースに解決策を見出したと考えている。

 シュテファン・ハーネ氏が所有するフラミンゴガールは9月、イタリアのG3競走で優勝したが、その後の検査でテストステロンの数値が上昇していて陽性とされた。

 彼女はその勝利を剥奪される可能性が高く、そのキャリアは疑わしいものになると思われていた。しかし、リーディングトレーナーに2度輝いたグレーヴェ調教師は必ずしもそうなるとは考えていない。

 同調教師は10月27日にこう語った。「彼女は両性具有であり、男性的な特徴があります。そのためテストステロンの数値が上昇しすぎたのです」。

 「彼女がまだ若いときにはテストステロンは通常レベルでしたが、成長に伴って上昇していきました」。

 「去勢するために簡単な手術をすることができます。そうすることでテストステロンの数値が下がってこれからも彼女を牝馬として出走させられることを望んでいます。牡馬に施すのと同じで大掛かりな手術ではありませんが、彼女の場合は体内に男性器を有しているのです」。

 フラミンゴガール(父ソルジャーホロウ)は最近、ハノーファー競馬場のリステッド競走で着外となっている。グレーヴェ調教師はこう付け加えた。

 「マリオ・ホーファー厩舎で見習いだった頃、テストステロンの数値が高い牝馬がいました」。

 「フラミンゴガールの状態をよくチェックしなければならないでしょう。手術後に実際何が起こるのか誰にも分からないのです。テストステロンの数値が下がったかどうかを確認しなければならないのでしょうが、私たちは彼女がふたたび走る姿を見たいと思っています」。

 「テストステロンの数値が下がるまで2~3ヵ月を要するかもしれません。そのため出走できることになっても来年になりますが、その数値が下がったときに彼女が能力を落としていないことを願うばかりです」。

 ブリーダーズカップに参戦する独ダービー(G1)優勝馬シスファハンを今週欧州から送り出すグレーヴェ調教師は、フラミンゴガールの陽性反応の理由が明らかになって安堵している。

 「現在のところ、彼女が種牡馬と交配することは不可能ですが、女性ホルモンを摂取して何もかもが正常な牝馬のようになる可能性はあります」。

 「ちょっとクレイジーですよね。彼女はいつも少し男っぽいところがあり、牡馬のような態度を取っていました。私たちは彼女が少し男っぽいと言っていたのですが、誰もこのようなことを考えていなかったでしょう」。

 「ドイツの統括機関は大いに力になってくれました。イタリアではドーピングではないかと考えられていたようなのです。しかし、そうではありませんし、誰のせいでもないと言えます」。

By James Burn

[Racing Post 2021年10月28日「How to solve the problem of Flamingo Girl, a filly with male sex organs」]


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