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2021年10月07日  - No.37 - 3

エンジェルブルー、デットーリ騎手を背にジャンリュックラガルデール賞優勝(フランス)[その他]


 香港の馬主マーク・チェン氏は、新型コロナウイルスと6,000マイルの距離という小さな問題にとらわれることなく祝杯をあげた。エンジェルブルーがフランキー・デットーリ騎手の素晴らしい手綱さばきでノーブルトゥルースを退けジャンリュックラガルデール賞(G1 1400m ロンシャン)を制し、G1初勝利を達成したのだ。

 チェン氏は、フェイスタイム(ビデオ通話)でウィナーズサークルにいるラルフ・ベケット調教師に加わって記者と話し、10月9日のデューハーストS(G1 ニューマーケット)でエンジェルブルーを連闘させる可能性を示唆した。

 エンジェルブルー(父ダークエンジェル)がアスコットで走った3日後にヴィンテージS(G2 7月27日 グッドウッド)を制していることを考えると、この馬にとって好ましいレース間隔となるのだろう。

 ベケット調教師は自身にとって初めての仏G1優勝馬が戻ってくるのを迎え、こう語った。「重馬場を求めてここに来ましたが、コーナーがあって良かったです。次の一戦で勝つためには、タフであることが必要でした。彼はまさにそのような馬です」。

 「ブリーダーズカップが開催されるデルマーではあまり重馬場にはならないだろうと思っています。たぶんビーチの砂は重いのでしょうが。この馬のレース後の調子が上々で、ニューマーケットも重馬場なら、デューハーストSに挑戦することになるでしょう。以前も連闘で勝てましたから」。

 デットーリ騎手は土曜夜にラブが出走しないことで自身が誇る凱旋門賞への参戦記録を伸ばせないと知り、元気を取り戻さなければならなかった。しかし、窓を叩きつける雨音は彼の耳には心地よく響いただろう。

 「ラルフが管理するマーク・チェン氏の所有馬2頭(エンジェルブルーとキンロス)はいずれも、重馬場が得意なんです。ラブの具合が良くなくて少し落ち込んでいたのですが、この2頭が重馬場を得意とすることは分かっていて、枠順が出たときには彼が右に行く傾向があるので大きなプラスになると思いました」。

 「馬場の傷んでいない箇所を走っていて、特にフォルスストレートなどはそれ以上ないほど完璧な走路でした。序盤は他馬に挟まれてしまって少し臆病になっていましたが、最後の直線の途中で盛り返してゴールまで達することができると分かりました。普段はこんなことはありませんが、とてもすんなりと行きました」。

 チャーリー・アップルビー調教師は、先頭で主導権を握っていたノーブルトゥルースのレースぶりに満足しており、フランスにふたたび遠征することを検討していたと語った。

 アップルビー調教師はこう語った。「私たちはこれまで彼を抑えようと努力してきました。とても行きたがる馬なのです。今週調教しましたが、調教走路の前方を走らせたら、誰も彼を抑えられませんでした。今日はもう少しでうまく抑えられるところでした」。

 「この馬がさまざまな状況に対応することは分かっているので、クリテリウムドサンクルー(G1 10月23日)に行くかもしれないと考えていました」。

 1番人気のエンシェントローマはこれらの馬に次ぐ3着に終わったが、今後距離を1マイルに戻せば健闘することは間違いなさそうだ。一方、一度も先頭に立つことがなくゴールで1頭負かしただけのエブロリバーに喜びはなかった。

 ジェームズ・ドイル騎手はこう語った。「とてもがっかりしました。馬場に対応できていたとは思えません。大丈夫だと考えていたのですがね。ちょっとした重馬場だったら平気だったのですが、今日の馬場は悪すぎました。スタミナも消耗していました。徹底的に重い馬場でしたからね」。

By Scott Burton

[Racing Post 2021年10月3日「Angel Bleu could back up in Dewhurst after Group 1 strike for Frankie Dettori」]

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