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海外競馬ニュース
2021年09月02日  - No.32 - 3

ジェイミー・カー騎手、感染防止のルール違反で春カーニバル欠場(オーストラリア)[その他]


 リーディングジョッキーのジェイミー・カー騎手は、メルボルンのスプリングカーニバルを欠場する。8月25日に新型コロナウイルス感染防止のルールに違反したとして、裁決委員はカー騎手と3人の騎手に3ヵ月間の騎乗停止処分を言い渡したのだ。

 レーシング・コム(Racing.com)によると、カー騎手、ベン・メルハム騎手、セリーヌ・ゴードレー騎手、イーサン・ブラウン騎手は8月25日夜、モーニントン半島(メルボルン郊外)のエアビーアンドビー(民泊)で午後9時以降に違法な集会に参加したことで、騎乗停止処分が科された。

 警察は騒音の苦情を受けて現場に駆けつけ、4人の身柄を拘束した。ヴィクトリア州警察は州のロックダウンのルールを破ったとして、4人それぞれに5,000ドル(約40万円)以上の罰金を科したことも認めた。

 4人は非公開の審問で、その行動が競馬施行規程AR232(b)の「裁決委員もしくは職員からの命令・指示・要求の不履行もしくは履行拒絶」に該当することを認めた。騎乗停止期間は、オーストラリア東部標準時の8月26日午前0時に開始され11月25日午前0時に終了する。

 これらの騎手たちには14日間、すべての競馬関連施設への立ち入りが禁じられるという一時帰休命令が出され、新型コロナウイルス検査の陰性結果の提出が義務付けられる。ただしその期間が終了する9月9日以降は、調教、ジャンプアウト(ゲート発走を伴う調教)、公式トライアル(能力試験)で騎乗できる。

 8月27日午前の新型コロナウイルスに関する記者会見で、マーティン・フォーリー厚生大臣は騎手たちの行動に"ひどく失望した"と述べ、レーシングヴィクトリア(RV)のCEOジャイルズ・トンプソン氏も騎手たちの行動を非難した。

 「これらの騎手は競馬の継続を危険にさらす可能性があります。また彼らは、その身勝手で軽率な行動によって地域社会に幅広く与える影響を、あからさまに無視しました」。

 「裁決委員はこれらの騎手に対して厳重な処分を科すことを選択しました。彼らの行動が、"地域社会の安全"、"ヴィクトリア州の競馬界の雇用者2万5,000人の生活"、"競馬を通じて日常的に行われる世話と訓練により保たれている馬の幸福"に及ぼす潜在的影響を考えれば、もっともな措置です」。

 「一部の人々の無謀な行動によってこれらすべてが台無しになるかもしれなかったことは極めて遺憾であり、競馬界関係者に期待されていることとはかけ離れています」。

 カー騎手は、ヴィクトリア州の競馬史上初めてメルボルン地区でのシーズン100勝を達成したことで、昨シーズンを記憶に残るものにしていた。同騎手は自身の行動について、SNS(ツイッター)で次のように謝罪した。

 「先日の行動が州政府や競馬界の感染防止のルールに違反していたことを謝罪したいと思います。深く恥じており、自分自身に失望しています」。

 「私がしてしまったことに弁解の余地はなく、自分自身・家族・友人・競馬界、そして今回のロックダウン下で正しい行動を取っているすべてのヴィクトリア州民を失望させてしまいました」。

 「裁決委員から厳重な処分が下されたのは当然です。自らの行動とそれにより多くの人々に与えた影響について、時間をかけて反省するつもりです」。

 この騎乗停止処分により、カー騎手は昨年プリンスオブアラン(チャーリー・フェローズ厩舎)で3着に入ったメルボルンカップ(G1)に参戦できないほか、コックスプレート(G1)やコーフィールドカップ(G1)などの主要レースでも騎乗できない。

By Racing.com

(1豪ドル=約80円)

[Racing Post 2021年8月27日「Airbnb Covid breach jockeys to miss spring carnival after being hit with bans」]

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