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2021年06月24日  - No.23 - 2

ストラディバリウス陣営、グッドウッドカップでのリベンジを誓う(イギリス)[その他]


 ストラディバリウスの馬主ビョルン・ニールセン氏は7月開催のグッドウッドカップでのサブジェクティビストとの再戦を狙っている。このレースは彼の馬がステイヤー部門の王に君臨し続けるかどうかを証明することになるだろう。

 ロイヤルアスコット開催のゴールドカップ(G1 6月17日)では、2頭のあいだに7¼ 馬身の差がついた。しかしストラディバリウスはレースの重要な局面で走行妨害を受けていたのだ。そのため4着となった同馬の関係者は、2頭のあいだにどれだけの実力差があるのかわからないままでいる。

 ウィリアムヒル社はサブジェクティビストに2.5倍とわずかに優勢なオッズをつけている。それでもジョン&サディ・ゴスデン両調教師が手掛けるストラディバリウスはすでに、グッドウッドカップ(G1 約3200m)で史上最多の4連勝を達成している。同馬が盛り返して夢のような5連勝を達成することには2.75倍のオッズがつけられている。

 ニールセン氏はこう語った。「グッドウッドカップで対戦する可能性は高いと思いますし、第二の"ダウンズの決闘"と呼ばれると確信しています。ストラディバリウスはレースの疲労からうまく回復し、翌日の飼い食いも良かったです。彼はグッドウッドに向かうと思っていますし、ゴールドカップの勝馬もそうするでしょう」[訳注:"ダウンズの決闘"とは、無敗の3歳馬フランケルとトップマイラーの古馬キャンフォードクリフスが対戦した2011年サセックスS(G1 グッドウッド)のこと。"ダウンズ"はグッドウッドが丘陵地帯にあることからきている]。

 「今では年を重ねたストラディバリウスが以前ほど優秀な馬なのかと言われると、よく分かりません。そうでない可能性もありますが、あのレースがそれを物語っているとは思いません。彼は道中ほとんど後方を走っていて、それは通常よりもかなり後ろの位置でした」。

 「ほかの馬がダッシュし始めたちょうどそのときに、彼は困難な状況に陥りました。いつもはとても器用に動くのですが、今回はそうではなく、自らの力を発揮するチャンスもありませんでした」。

 「グッドウッドで何ごともないレースを見られて、彼がどういう状況にいるのかを確認できることを望んでいます。もしかすると世代交代かもしれず、彼が負けてトップではなくなったことを知るかもしれません。もう一度走ってみないと分かりませんね」。

 ストラディバリウスはグッドウッドカップを4連覇しているが、その1勝目を挙げたときにはゴールドカップ優勝馬ビッグオレンジを破っている。それ以降、一流ステイヤーであるトルセドール・クロスカウンター・ディーエックスビー・サンティアゴがグッドウッドで彼を倒そうとしたが、失敗に終わった。

 ストラディバリウスはこの3年間欧州最優秀長距離馬として君臨してきたこともあり、4歳シーズンから野心的に挑んだ1½マイル(約2400m)での3戦を除く16戦すべてで1番人気に推されてきた。

 しかしニールセン氏は、この7歳馬がこれまでの重賞15勝にさらに1勝を加えることを無邪気に期待する贅沢は7月27日で終わりになるかもしれないと認めている。

 ストラディバリウス(父シーザスターズ)の生産者でもあるニールセン氏はこう語った。「多くのレースに出走させてきて、自分の馬が健闘することや勝つことを期待するのではなく、負けないことを願っているなんて、異常なことです」。

 「今回は2番人気になるでしょうし、他にも強い馬がいるはずです。"負けないでほしい"と思って臨むのではなく、ただ逆転できるかどうかを知りたいのです」。

 「彼が見事なレースをできることを願っています。それにもしそうなれば、ルモスとアードロスのような状況が生まれ、一方がキャリアの終焉を迎え、もう一方が上昇気流に乗るという、競馬界にとって素晴らしいことになると思います。2頭が何度か対戦できれば最高だと思います」。

 「もしまた完全に負けてしまったら、それはもう何かの前兆のようなものですね。相手はとても優れた馬なので、私たちはベストを尽くさなければなりません」。

By James Stevens

[Racing Post 2021年6月21日「'It'd be great for racing' - Stradivarius team raring for Subjectivist rematch」]

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