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2021年04月01日  - No.12 - 3

ロードノース、ドバイターフを3馬身差で制覇(ドバイ)[その他]


 G1は勝つのが難しいレースである。競馬のオリンピック決勝戦のようなものだ。まさに最強の馬が競い合うのだから。しかしロードノースはウサイン・ボルトのようにたやすく、そのキャリアにおけるG1・2勝目を挙げた。

 ロードノース(せん5歳 ジョン&サディ・ゴスデン厩舎)は昨年のプリンスオブウェールズS(G1 ロイヤルアスコット開催)で、3¾馬身差の勝利を果たしていた。そして今回のドバイワールドカップナイトでは、日本・バーレーン・UAE、そして英国からの数々の強敵を相手に、いわば他を上回るレーティングの馬として力強く3馬身の差をつけてドバイターフ(G1 芝1800m)を制し、またしても自らが別格の存在であることを証明した。

 それは、12頭立てのレースで9番ゲートからの発走という不利な条件を克服した、断固たる勝利だった。ロードノースは、日本の強豪馬ヴァンドギャルドよりも先にゴールし、ウィンターダービーS(G3)2着馬フェリックス(Felix マルコ・ボッティ厩舎)は粘って3着を確保した。

 単勝オッズ2.5倍(1番人気)は、外枠がどれだけロードノースの勝機を失わせるかを考慮したものだったが、デットーリ騎手はこのオッズを信じられないほど"美味しい"ものにした。ロードノースは9番手を内に1頭いる状態で落ち着いて走り、アルスハイル(Al Suhail)に先導されてレースを進めた。そして最終コーナーを大きく回ってから、最後の直線の半ばに差し掛かる前にスパートをかけて、それは圧倒的な効果をあげた。

 残り1 ½ハロン(約300m)で勝負はついたようなものだった。デットーリ騎手は残り1ハロン(約200m)で手綱を持ちなおし、残り50ヤード(約46m)では体を起こして勝利の瞬間に浸ることができた。

 同騎手はこう語った。「いいペースだったので、ビュイック騎手(アルスハイルに騎乗)について行き、脚をためることができました。ロードノースがよく粘ることは分かっていたので、早めに蹴ってみたら飛んでいきました。その後はほとんど何もする必要はなく、残りは全て彼がやってくれました」。

 「最初の頃は手に負えなかったので、せん馬にされました。今では集中してくれるようになり、今年のすべてのビッグレースで一緒に戦えるような馬になっています。プリンスオブウェールズSに再挑戦しますが、きっとジョン&サディ・ゴスデン親子は今後の計画を立てて、大いに楽しむことでしょう」。

 発表された着差は3馬身だったが、これは実際、ロードノースが11頭のライバルを圧倒し続けていたことの一部を反映したに過ぎない。

 ザーイド殿下所有のロードノースは、それまで12戦して賞金53万2,591ポンド(約7,989万円)を獲得していた。2020年プリンスオブウェールズSで勝利を挙げてすでにG1馬になっていたが、ドバイターフを制したことで優勝賞金175万1,824.82ポンド(2億6,277万円)が提供されるため、獲得賞金の総額は4倍以上となる。

By Stuart Riley

(1ポンド=約150円)

[Racing Post 2021年3月27日「In for a big year? Lord North demolishes Meydan opposition under Dettori」]


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