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TOPページ > 海外競馬ニュース > ペンシルベニア州知事、競馬・生産への補助金打切りを提案(アメリカ)[その他]
海外競馬ニュース
2020年02月13日  - No.6 - 4

ペンシルベニア州知事、競馬・生産への補助金打切りを提案(アメリカ)[その他]


 ペンシルベニア州知事のトム・ウルフ氏は2月4日、州議会(州都ハリスバーグ)における予算演説で、ペンシルベニア州競馬振興資金(Pennsylvania Race Horse Development Fund)からのレース賞金と生産者ファンドへの支払いを打ち切り、その2億400万ドル(約224億4,000万円)を大学奨学金制度に支出することを提案した。

 ペンシルベニア州ホースマン救済協会(Pennsylvania Horsemen's Benevolent and Protective Association:PHBPA)の専務理事であるトッド・モストラー(Todd Mostoller)氏は、競馬界・生産界にとってその措置が何を意味するかについて、ストレートに「我々は失業してしまうでしょう」と述べた。

 モストラー氏はレース賞金と生産振興を支援するために、競馬場に設置されたゲーム機の収入を利用して資金を作り出すのに一役買ってきた。

 同氏は、州議会が州知事の提案をそのまま進めることはないと考えており、「その提案が可決される可能性は低いと思います。上院と下院のいずれにも競馬擁護派がいます」と述べた。

 ウルフ州知事(ヨーク郡選出・民主党)はペンシルベニア州で高等教育を受ける学生たちを支援する奨学金制度を創設したいと考えており、そのために競馬界・生産界に現在支出されている資金を使うことを検討している。そして2月4日の予算演説において、州議会議員に対してこう語った。

 「州立大学で学ぶ若者のための奨学金制度に、2億ドル(約220億円)という歴史的な投資を提案します。これにより2万5,000人の学生が借金に苦しむことなく学位を取れるようになります。ペンシルベニア州競馬振興資金に現在充てられている税収入を奨学金制度に向けることでそれを実現しようと考えています。馬主への財政援助ではなく子供たちの将来に賭け、ペンシルベニア州の高等教育の継続性を確かなものにしましょう」。

 2020年~2021年知事予算案において、レース賞金・生産振興プログラムへ充てられるはずの2億419万9,000ドル(約224億6,000万円)を全額ネリー・ブライ奨学金プログラムに向けることが提案されている。これまでの財政年度においては、競馬振興資金の中から1億6,270万ドル(約178億9,700万円)がレース賞金に、3,254万3,000ドル(約35億7,973万円)が生産振興プログラムに充てられてきた。

 2019年にはサラブレッド競走の賞金のうち90%が、競馬振興資金から支出された。

 ペンシルベニア州馬連合(Pennsylvania Equine Coalition)の専務理事であるピート・ピーターソン(Pete Peterson)氏は、このような補助金打切りは競馬界・生産界に壊滅的な打撃を与え、ペンシルベニア州の経済、とりわけ農業経済に悪影響を及ぼすとし、こう語った。「州議会でこの提案が承認されれば、補助金打切りによって競馬産業にとって不可欠なレース賞金・生産振興プログラムへの財源が骨抜きにされ、ペンシルベニア州の競馬は終焉に向かいます。同州の農業・製造業・建設業・小売業・接客業に対して16億ドル(約1,760億円)もの経済的効果をもたらし、推定1万6,000件~2万3,000件の雇用を支えてきた競馬産業を、この計画は破壊します」。

 「ペンシルベニア州の10万エーカー(404.7㎢)もの土地を活用して事業を行ってきた馬主・生産者は、廃業に追い込まれてしまうでしょう。得意客であるホースマンのために数万エーカーもの土地で寝藁・アルファルファ(マメ科牧草)・その他の牧草を栽培している数百もの農家は破綻してしまうでしょう。2019年の農家の破綻は20%増加しており、州の農家はすでに財政難に陥っています。農業を冷遇するこの予算案は最悪な時期に持ち上がっています」。

 ペンシルベニア州ホースマン救済協会(PHBPA)とペンシルベニア馬生産者協会(Pennsylvania Horse Breeders Association)はいずれも、一般の人々と州議会議員に対し、競馬振興資金がもたらす利益について理解を求めている。PHBPAは、毎年同州の経済活動において競馬界が16億ドル(約1,760億円)も貢献していること、そして農業保護計画の総面積の18%が馬に関連していることを指摘した。このことは、ホースマンが競馬振興資金からの支出の89%を地元経済に還元し、州の競馬産業で2万3,000人以上もの人々が従事していることを示している。

 馬産業のリーダーたちは、生産分野だけで毎年1億9,300万ドル(約212億3,000万円)の経済的効果をもたらしており、2,800件の雇用を生み出していると述べた。

 モストラー氏は、「州知事には、競馬場を訪れて、懸命に従事している人々を見てもらいたいです。州知事はたびたび、ホースマンが裕福であると見なしています」と語った。

 同氏は州議会議員が州知事の補助金打切りの提案を承認しないと考えており、また競馬振興資金はそのような提案から法によって守られていると確信している。もし州議会議員が州知事の提案を承認するのであれば、法廷で争うことを考えている。

 なお、州知事の提案はホースマンの健康と年金のために支出される資金850万ドル(約9億3,500万円)には関係しない。

By Frank Angst

(1ドル=約110円)

[bloodhorse.com 2020年2月4日「Pennsylvania Governor Wants to Raid Racing, Breed Funds」]


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