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2020年04月30日  - No.17 - 1

5月11日競馬再開を目指し、暫定的な主要競走日程を発表(フランス)[開催・運営]


 「フランスでの競馬再開が5月11日に計画されている」というニュースは、フランスの一流トレーナー、ニコラ・クレマン(Nicolas Clement)調教師により歓迎された。同調教師は競馬が再開されれば、それを壮大なショーにするチャンスとしたいと考えている。

 フランスギャロ(France Galop)が4月21日の夜遅くにこの発表を行った後、より前向きなニュースが入った。ドイツの競馬統括機関ジャーマンレーシング(German Racing)がドイツ競馬を5月4日に再開することに自信を示したのだ。

 フランスでは、厳格な新型コロナウイルス感染防止措置の下、競馬は無観客で続けられる予定である。各馬につき調教師・騎手・厩務員それぞれ1人ずつが競馬場に入ることができる。また、フランス国外を拠点とする騎手や馬がレースに参加することは認められない。

 フランスの重賞競走日程は、各レースを例年よりも約1ヵ月遅く開催するように調整されている。

暫定的な仏クラシック競走日程(4月23日発表)

6月1日(月):仏1000ギニー(G1)、仏2000ギニー(G1)[パリロンシャン競馬場]

7月5日(日):仏ダービー(G1)、仏オークス(G1)[シャンティイ競馬場]

 フランス調教師協会の会長を務めるクレマン調教師はこう語った。「朗報ですが、政府からの承認を待っている段階です。まだ喜ぶことはできませんが、前向きになれます。何としても競馬を再開したいと思っています。私たちは皆、5月にうまくいくことを期待しており、そのために馬を出走できる状態にしておくつもりです」。

 「すべてがおよそ1ヵ月遅れます。私たちは皆、この条件を受け入れ準備しなければなりませんでしたが、有能なチームが日程を調整してくれました」。

 "ギニー競走をどこで開催するか?"という課題が浮かび上がるかもしれない。パリの医療機関はひっ迫した状態にあるため、伝統的にパリロンシャン競馬場で行われてきたこれらのレースはパリ地域以外で施行されるかもしれない。

 クレマン調教師はこう続けた。「パリあるいはその他の地域でレースを施行することを許可してくれるかどうかについて、政府の回答を待ち続けています。パリでは様々な衛生対策が取られ、病院が多忙を極めています。パリ以外の地域で競馬を行うこともあり得ます」。

 「シャンティイ、コンピエーニュ、あるいはドーヴィル競馬場でギニー競走を施行することは1つのオプションであり、話合いを続けなければなりません。いつどこでレースを施行できるかについては政府の判断次第です」。

 「無観客であっても壮大なショーを繰り広げられると考えており、競馬が再び軌道に乗ることを心待ちにしています」。

 フランスの一流ジョッキー、オリヴィエ・ペリエ騎手は5月の競馬再開に懸念を抱いていることを認めたが、競馬が再開されれば騎乗するだろうと述べた。

 仏リーディングタイトルを4回獲得している同騎手は、6月再開のほうが競馬場での感染リスクを抑えられると考えている。

 ペリエ騎手はこう語った。「6月の競馬再開を望んでいます。命はひとつしかないので大切にすべきです。少しずつ状況を見極めていくべきだと考えます。あと数週間で、状況に100%の確信が持てるかもしれません。すぐに競馬を再開できるのは分かっていますが、状況がもっと明らかになるまで待つほうが良いこともあります」。

 「そうすれば、1日に7~8レースではなく、10レース以上施行できるかもしれません。それもほぼ毎日実施できる可能性があるでしょう」。

 「静かに待って、賞金を維持し、もう少し後に競馬を再開すべきだと考えます。おそらく6月最初の週末が良いと思います」。

 しかし、5月11日に競馬が再開されるとすればペリエ騎手は騎乗するだろう。それについて聞かれたとき、「はい、騎乗します。調教師や馬主が"馬を出走させる"と言えば、それに従うのみです。決定は尊重しますが、より安全であることを希望します」と同騎手は答えた。

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By James Stevens

[Racing Post 2020年4月23日「French racing eager for May 11 return but Guineas could be moved from Paris」]


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