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海外競馬ニュース
2020年03月19日  - No.11 - 2

BHA、英国競馬の4月末までの中止を発表(イギリス)[開催・運営]


 BHA(英国競馬統括機構)は3月18日からの英国競馬の中止を発表した。

 3月16日夜、英国ジョッキークラブは新型コロナウイルスのためにグランドナショナル(エイントリー競馬場)の中止を発表していた。

 3月17日には、ウェザビー競馬場とトートン競馬場での競馬開催が無観客で実施された。しかし、3月18日から4月末まで競馬は全面的に中止される。今後の決定については常に検討され続ける。

 BHA理事会は3月17日午前、政府の声明(16日付)を基に、競馬産業のリーダーと協議し、正式な決定を行った。競馬場協会(Racecourse Association: RCA)とBHAの医療アドバイザーは、新型コロナウイルス感染拡大の危機を受けて競馬産業グループに助言を行ってきたが、この決定に際しても意見を求められた。

 BHAは重要な救急医療サービスを確保し、競馬産業で働くスタッフの健康と福祉を保護するためにこの決定を下した。競馬場および競馬界は、参加者の安全を確保して医療サポートを行う義務があるが、現状ではそれらを十分に実現できない。これは、16日に政府が発表したウイルス蔓延と闘うための新たなアドバイスに従ったものである。

 BHAのCEOニック・ラスト氏はこう語った。「これは、私たちがこれまで経験したことのないような国家非常事態です。競馬界は農村コミュニティーと地域事業とのつながりに誇りを持っています。しかし、BHAが第一に果たすべき義務は、観衆・顧客・競馬産業参加者・スタッフの健康を保護することであり、政府の最新のアドバイスに従って競馬を中止する決定を下しました」。

 「競馬界は家族であり、これから数週間もしくは数ヵ月にわたって協力して互いに支え合うでしょう。競馬を中止することで、民間医療施設や国民医療サービス(NHS)が競馬開催に必要な医療資源・医師・救急車を使用することができ、このウイルスと闘う国家的努力を助けることができます。そして、この先個人的問題や家族のケアに直面する可能性のある競馬産業の参加者やスタッフを支援することができます」。

 「我々の多くにとって今後数ヵ月は困難なものになるでしょう。現在、自らの人生を馬の世話に捧げている多くの競馬産業参加者・スタッフにウイルスの影響が及んでいるので、私たちは馬の世話を確実に続けていけることに焦点を当てなければなりません。競馬界内外の事業と、40億ポンド(約5,200億円)の競馬産業で生計を立てている人々を支援するためにできることを行う必要があります」。

 「私たちは政府と常に連絡を取っています。政府は競馬中止の決定が我々の職と事業に非常に深刻な結果をもたらすことを理解しています。私たちはこの打撃に立ち向かうためにベストを尽くすべく、政府と一緒に取り組んでいきます」。

 「競馬界のリーダーたちは本日の決定について常に検討を行い、すべての顧客・参加者・スタッフ・関連団体に状況の進展について情報を伝え続けます」。

(1ポンド=約130円)


[BHA Press Release 2020年3月17日「British horseracing suspended until the end of April」]


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