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2019年12月19日  - No.49 - 4

17歳の若者の過半数がギャンブル経験者という調査結果(イギリス)[その他]


 ブリストル大学が実施した調査によれば、17歳の若者の過半数が過去1年間にギャンブルを行っている。

 12月5日に慈善団体ギャンブルアウェア(GambleAware)の年次総会において、『1990年代生まれのブリストルの子供たち』という調査の結果が発表された。この調査をブリストル大学に委託したのはギャンブルアウェアである。

 この調査結果により、賭事産業はギャンブル関連の害悪から子供や若者を守るために行動を取る必要性に迫られるだろう。ただしこの調査で最も多く見られたギャンブル行為は宝くじ・スクラッチカード・友人との個人的な賭けだった。

 研究者は17歳・20歳・24歳の若者3,500人以上に話を聞いた。過去1年間にギャンブルを行った割合は、17歳では54%であり、20歳では68%に増え、24歳ではやや減って66%だった。

 ギャンブルアウェアによると、この調査結果は次のことを示唆している。(1)両親が日ごろからギャンブルに親しんでいれば、その子供もギャンブルを行う傾向があること、(2)常連ギャンブラーはソーシャルメディアの使用頻度が高いこと、(3)常連ギャンブラーは若い頃にテレビゲームで頻繁にプレーしていたこと。

 常連ギャンブラーは健康状態のスコアが低いと言われており、ギャンブルをしない人々に比べて、喫煙や飲酒を行う頻度が少なくとも2倍になるようである。

 この調査は、常連ギャンブラーの6~7%はギャンブル関連の問題を抱えていると示しており、24歳ではドラッグやアルコールを乱用して犯罪行為に走る傾向が高まる。

 ギャンブルアウェアのCEOマーク・エッチズ(Marc Etches)氏はこう語った。「ギャンブルアウェアはギャンブルによる害悪から人々を守ることに重点を置いています」。

 「とりわけ子供や若者は最新技術がギャンブルやギャンブルまがいの行為をずっと身近なものにする環境で成長しているので、彼らを守ることに努めています」。

 「たとえば、11歳~16歳の若者の8人に1人はソーシャルメディアを通じてギャンブルを行っていると報告されています」。

 ブリストル大学医学部のアラン・エモンド(Alan Emond)教授はこう語った。「多くの若者は有害な影響を受けることなくギャンブルを行っています。しかし、ごく一部の若い男性は精神面や生活面で不安定であるゆえに、ギャンブル依存症となったり、犯罪に関与したり、ドラッグやアルコールの依存症となります」。

 「傷つきやすい若者をギャンブルによる害悪から守るためには、教育・立法・治療を組み合わせることが必要です」。

 12月上旬、NHS(国民医療サービス)による2018年英国健康調査の結果が発表された。それによれば、成人の54%が過去12ヵ月間に何らかのギャンブルを行っている。国営宝くじを除くとその割合は40%にまで低下する。

By Bill Barber

[Racing Post 2019年12月5日「More than half of 17-year-olds have gambled in last 12 months, study reveals」]


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