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海外競馬ニュース
2019年10月24日  - No.41 - 4

南アフリカの大半のレースの賞金が削減(南アフリカ)[開催・運営]


 南アフリカの大半の競馬場では、11月から賞金額が平均で13%削減される。ケニルワース競馬場(ケープタウン)の看板レースであるサンメット(G1 2020年2月1日開催予定)の削減幅が最も大きく、その総賞金は500万ランド(約3,500万円)から40%減の300万ランド(約2,100万円)に引き下げられる。

 南アフリカ競馬の賞金の半分以上は、トート社の売上げとフメレラ社(Phumelela 1997年にハウテン州政府からの命令を受けて設立。その後他州のレーシングクラブも傘下に入り、現在グレイヴィルとスコッツヴィル以外の競馬場を運営する)から提供されている。フメレラ社はこの賞金削減は、賭事売上げ減少に加え、同社が所有する南アフリカ最大手ブックメーカーのベッティングワールド社(Betting World)の損失によるものだとしている。

 さらに、収入減少がフメレラ社の収益力を大きく低下させたため、今年は同社の配当金の恩恵を受けることができない。その上、ハウテン州政府が「フメレラ社には、もはや的中馬券に課される6%の税金の半分のシェアを受け取る権利がない」と決定したことが追い打ちをかけた。

 フメレラ社はプレスリリース(10月14日付)において、「弊社は税金の半分のシェアを再び受け取ることができるようにするために、ハウテン州政府およびハウテン州賭事委員会(Gauteng Gambling Board)と現在交渉を重ねています」と述べている。この交渉が成功するかは定かではない。

 フメレラ社は最近、「フラミンゴパーク競馬場が12月で閉場する」と発表したばかりである。南アフリカにおいて、同競馬場はこの6年間で閉場する3つ目の競馬場である。年末に残される競馬場は7場となる。

 賞金が大きく引き下げられるのはいくつかのG1競走にとどまるが、大半のG2・G3競走の賞金も12.5%~20%削減される。また、それよりも格下の競走もほぼ全面的に賞金が引き下げられる。たとえばケニルワース競馬場の未勝利戦の賞金額は8万ランド(約56万円)から7万ランド(約49万円)へと減少する。

 しかし、ゴールドサークル社(Gold Circle)が運営するグレイヴィル競馬場とスコッツヴィル競馬場に関しては、賞金削減の計画はない。

 ダーバン地区の競馬と賭事の売上げは他の地区よりも多い。また、これら2つの競馬場はブックメーカーのハリウッドベッツ社(Hollywoodbets)と1,450万ランド(約1億150万円)の3年間のスポンサー契約を交わしていることから、かなりの利益を得ている。

By Michael Clower

(1ランド=約7円)

 (関連記事)海外競馬ニュース 2019年No.35「フラミンゴパーク競馬場が12月に閉場(南アフリカ)

[Racing Post 2019年10月15日「Prize-money to be slashed in South Africa as betting turnover falls」]


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