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2019年10月24日  - No.41 - 1

メールドグラースがコーフィールドカップ優勝(オーストラリア)[その他]


 メールドグラース(牡4歳)がコーフィールドカップ[G1 総賞金500万豪ドル(約3億7,500万円)]を制した2頭目の日本調教馬となった。日本から遠征してきたチームは喜びの涙を流していた。

 メルボルンカップ(G1)に挑戦するためにメールドグラース(キャロットファーム所有)を遠征させるという清水久詞調教師の決定は、ダミアン・レーン騎手によって促された。そしてこの決定は、同馬がゴール板を力強く駆け抜けてG1初優勝を成し遂げたことで完全に正当化された。

 メールドグラースは、2014年に同レースを制したアドマイヤラクティを踏襲する素晴らしいパフォーマンスで、ヴァウアンドディクレア(Vow And Declare)を1馬身引き離し、ミラージュダンサー(Mirage Dancer)をその頭差の3着に沈めて優勝を果たした。これにより、ブックメーカーのスカイベット社はメールドグラースのメルボルンカップ(G1 11月5日 フレミントン競馬場)での単勝オッズを29倍から11倍に下げた。

 清水調教師はこう語った。「先頭から大きく離れていたので少し心配しましたが、ダミアンと馬に大きな信頼を寄せていました。ここに遠征してきて素晴らしい経験をすることができました。日本での直近の出走の後で遠征を決め、ダミアンはその決定に一役買いました。レース後の馬の様子を見て、メルボルンカップについてオーナーと話したいと思います」。

 レーン騎手は、今年4月~6月に短期騎手免許制度を利用し日本で騎乗して多くの勝利を収め、その時に築いた関係が今回の成果をもたらした。

 同騎手はこう語った。「メールドグラースが勝てる斤量で出走することは分かっていたので、関係者に遠征するように懇願していました。彼らが遠征してきたことに一生感謝します」。

 レーン騎手にはこの勝利に伴う打撃があった。メールドグラースに騎乗した際に他馬の走行を妨害し、2万豪ドル(約150万円)の過怠金と10開催日の騎乗停止処分を科されたのだ。またその次のレースで同じ違反を犯してさらに10開催日の騎乗停止処分を科された。

 レーン騎手は騎乗停止期間を人気のリスグラシューに騎乗する予定のコックスプレート(G1 10月26日)の後に先送りし、メルボルンカップデーに間に合うように戻って来る。

 英国調教馬のレッドヴァードンとゴールドマウントは走行妨害を受けて中位の着順に終わった。

 パット・コスグレーヴ(Pat Cosgrave)騎手を背にしたレッドヴァードン(エド・ダンロップ厩舎)は最後の1ハロンで争いから締め出されたものの8着に粘り、馬主のロニー・アーカリ(Ronnie Arculli)氏に12万豪ドル(約900万円)をもたらした。同騎手はこの日すでに、ムーンガS(G3)でロイヤルミーティング(Royal Meeting)に騎乗して3着となっていた。

 レッドヴァードンの遠征担当厩務員であるロビン・トレヴァー-ジョーンズ(Robin Trevor-Jones)氏はこう語った。「最後の1ハロンでスペースを見つけるのが厳しくなるまでは、すべてがスムーズに進んでいました。パットは進路が開けていれば4着以内に入っていたと感じていたようです。フレミントンでもう1戦したいと考えています」(訳注:レッドヴァードンは骨の異常が見つかったため、メルボルンカップに出走せずに英国に帰国することとなった)。

 ゴールドマウントも重要な段階でスペースが見つけられず、内埒沿いで何とか前進しようと試みるしかなかった。

 イアン・ウィリアムズ(Ian Williams)調教師はこう語った。「メルボルンカップの素晴らしい前哨戦となりました。2番ゲートから出走したためにあまり良い位置取りができませんでした。レース中は何とか進路を見つけようとしましたが、馬場の傷んだ部分を走らなければなりませんでした」。

 「彼は主なターゲットに向けて順調な様子で、メルボルンカップでは幸運に恵まれれば、さらに素晴らしいパフォーマンスを見せるはずです」(訳注:ゴールドマウントはレース後の精密検査で繋靭帯損傷が判明し引退を余儀なくされた)。

 コーフィールドカップで4着となったコンスタンティノープル(Constantinople)は、その単勝オッズが11倍から7.5倍に下げられ新たな1番人気馬として推されている。

 バリードイル(アイルランド)から転厩してきた同馬を、デヴィッド&ベン・ヘイズ(David and Ben Hayes)調教師と共同で管理するトム・ダバーニグ(Tom Dabernig)調教師はこう語った。「コンスタンティノープルは素晴らしいレースをしました。完歩が大きい馬です。今回のように巻き返せないときにはがっかりしますが、彼は不利を乗り越え、ゴールまで懸命に走りました」。

By Jack Haynes in Melbourne

(1豪ドル=約75円)


[Racing Post 2019年10月19日「Joy for Japan as Mer De Glace breezes to Caulfield Cup success」]


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