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海外競馬ニュース
2019年10月03日  - No.38 - 2

シーズン初戦を快勝したビューティージェネレーション、目標はドバイ(香港)[その他]


 香港の強豪馬ビューティージェネレーション(Beauty Generation)は10月1日(火)、今シーズン初戦となるセレブレーションカップ(G3 シャティン競馬場)で、1400mのコースレコードを1/4秒縮める圧倒的なパフォーマンスを見せ、10連勝を果たした。

 ジョン・ムーア厩舎のビューティージェネレーション(せん7歳)は、ハンデ戦であるこのレースの三連覇を目指して、ザック・パートン騎手を背に臨んだ。

 単勝1.4倍の同馬の負担重量は、ライバル馬の大半よりも20ポンド(約9.1kg)ほど重いものだった。しかし5ヵ月間の休養明けで9ストーン7ポンド(約60.3kg)を背負えば力強さを欠くだろうという考えは、同馬が1分20秒05でゴール板を駆け抜けた時に打ち砕かれた。これまで1600mと2200mのコースレコードを保持しているビューティージェネレーションは、今回1400mのコースレコードも更新した。

 パートン騎手はビューティージェネレーションを"驚くべき馬"と称賛した。そしてG1馬がトップレベルのライバルとの戦いにピンチを感じ始める年齢に達しているにもかかわらず、同馬は今まで以上と言わないまでもこれまでどおりの好調を保っていると強調した。

 同騎手はこう語った。「彼の最盛期は昨シーズン末に始まったばかりだと、私たちは常に言ってきました。そのため、今後も多くの可能性があると考えています」。

 特例の定年年齢70歳を迎えるために来年7月に引退する予定のムーア調教師は、最後の栄光を味わうつもりであり、来年3月のドバイターフ(G1 メイダン競馬場)への挑戦でクライマックスを飾る計画を次のように語った。「すべてが計画どおりに進めば、当然ドバイを目標とするでしょう。私のキャリアは黄昏時に差し掛かっています。ビューティージェネレーションをドバイに遠征させ、彼がどれだけ素晴らしい馬かを世界中に知らしめたいと思っています」。

 レース前の話題は、序盤で奔放に走るビューティージェネレーションにカーインスター(Ka Ying Star)が圧力を掛けられるかどうかに集中していた。カーインスターは以前、アーバンアスペクト(Urban Aspect)という馬名で英国のアンドリュー・ボールディング(Andrew Balding)調教師に管理されていた。

 焼け付くような暑さのこの日、馬場は速くなっていた。現在トニー・クルーズ厩舎にいるカーインスター(せん4歳)はカリス・ティータン騎手を背にしっかりと先行した。レースは一定ペースで進み、パートン騎手はビューティージェネレーションを2番手につけられたことに満足していた。

 ビューティージェネレーションは、直線に差し掛かったときにそのトレードマークである推進力を炸裂させ、ゴール手前でやや勢いを失ったものの、カーインスターに1¼馬身差をつけて楽々とゴール板を駆け抜けた。なお、ジョン・オックス調教師の元管理馬ワイクク(Waikuku)は3着に粘った。

 パートン騎手はこう語った。「彼がしたことは理屈を超えています。最大の重量と観客の期待を背負って、取るに足りないほどの重量しか背負っていないライバル馬を相手に挑みました」。

 「カーインスターは一番理想的な形でリードしてくれ、レースに集中させるにはちょうど良い展開でした」。

 この3ヵ月間、暴動と政府に対する抗議デモは香港の日常風景の一部となっている。そのため、国慶節(10月1日)に競馬場で抗議活動が行われるのではないかという恐れがあったが、それは杞憂に終わった。

 第1レース開始まで1時間を切ったときに中国の国歌が演奏されたことを受け、パドック上方では少数の抗議者がスローガンを唱え始めた。しかし取材陣が殺到したため、彼らはすぐに競馬場から立ち去った。

 その他は、ジョアン・モレイラ騎手がフルオブビューティー(Full Of Beauty ジョン・サイズ厩舎)でナショナルデーカップ(G3)を僅差で制覇するなど4勝を決め、普段どおりの開催が実施されていた。

By Graham Cunningham

[Racing Post 2019年10月1日「Dominant Beauty Generation makes it a perfect ten on Sha Tin return」]

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