TOPページ > 海外競馬ニュース > 2019年ブリーダーズカップは計画どおりサンタアニタ競馬場で開催(アメリカ)[開催・運営]
海外競馬ニュース
2019年07月04日  - No.25 - 1

2019年ブリーダーズカップは計画どおりサンタアニタ競馬場で開催(アメリカ)[開催・運営]


 世界中が注目するブリーダーズカップは、計画どおりサンタアニタ競馬場で11月1日・2日に開催される。ブリーダーズカップ協会(Breeders' Cup Ltd.: BCL)は、同競馬場において意義ある効果的な改革が行われていることに満足していると発表した。

 同競馬場では競馬開催中(12月26日~6月23日)にレースと調教において計30頭が予後不良となったことで、不安が広がっていた。

 しかし、BCLの理事長兼CEOであるクレイグ・フレイヴェル(Craig Fravel)氏はこう語った。「ブリーダーズカップは、その基本的価値観の中でも"競走の安全性"と"公正確保"を最も優先しています。BCL、BC開催場、BC参加者は、この両方において最高水準を保っています」。

 「サンタアニタ競馬場ではこの数ヵ月間、意義ある効果的な改革が行われ、最良の実践方法(ベストプラクティス)が採用されてきました。それは、ストロナックグループ、カリフォルニア・サラブレッド馬主会(Thoroughbred Owners of California)、カリフォルニア・サラブレッド調教師会(California Thoroughbred Trainers)、カリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board:CHRB)の共同努力によるものです」。

 「BCLは彼らが行ってきた改革を全面的に受け入れ、今後数ヵ月間、その取組みをさらに進めるために時間とエネルギーをつぎ込みます。最も洗練されたBC開催場の1つで、世界に向けて最高のサラブレッド競馬を披露することを楽しみにしています」。

 サンタアニタ競馬場における競馬開催は3月5日に無期限で中止され、約1ヵ月の休止期間を経て、3月29日に再開された。そのとき、同競馬場・ホースマン・CHRBは競走の安全性を高める新たな基準を設けるために一丸となって取り組んだ。

 そして次のような措置が採用された。(1) 競走当日のラシックスの最大投与量の削減、(2) 獣医記録の全面的な公開、(3) 痛み・炎症の薬剤・治療方法の厳格な制限、(4)調教師が追い切り48時間前までに許可申請することを義務化、(5)競技外検査の実施回数を大幅に増加。

 デルマーサラブレッドクラブ(Del Mar Thoroughbred Club)のCEOジョー・ハーパー(Joe Harper)氏は、計画どおりサンタアニタ競馬場でブリーダーズカップを開催する決定を支持している。

 同氏はこう語った。「デルマーサラブレッドクラブは、BCLの決定を全面的に支持します。これは、カリフォルニア州の競馬界全体が行った努力に対する正当な評価であり、BCLが引き続きサポートしてくれることに感謝しています」。


 「私たちも、2021年にこのデルマー競馬場で再びブリーダーズカップを開催することを楽しみにしています」。

 NTRA(全米サラブレッド競馬協会)もこの判断に同意しており、理事長兼CEOのアレックス・ウォルドロップ(Alex Waldrop)氏はこう語った。「NTRAは、2019年ブリーダーズカップを計画どおりサンタアニタ競馬場で開催するというBCL理事会の決定を全面的に支持します」。

 「カリフォルニア州の競馬統轄者・競馬場運営者・馬主・ホースマンは、意義ある効果的な改革を実行するために、一丸となって取り組んできました。NTRAは今年のブリーダーズカップが大成功を収められるように、あらゆる力を尽くして支援するつもりです」。

 サンタアニタ競馬場の次の競馬開催は9月26日に開始され、ブリーダーズカップは11月1日と2日に開催される。

 同競馬場がブリーダーズカップを開催するのは10回目であり、同イベントの36年の歴史において最多記録である。

By blood-horse

(関連記事)海外競馬情報 2019年No.3「サンタアニタ競馬場、予後不良多発を受けて安全措置を導入(アメリカ)

[Racing Post 2019年6月28日「2019 Breeders' Cup to remain at Santa Anita after horse welfare reforms」]

上に戻る