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TOPページ > 海外競馬ニュース > パット・スマレン騎手、がんの治療が成功も引退を発表(アイルランド)[その他]
海外競馬ニュース
2019年05月16日  - No.18 - 2

パット・スマレン騎手、がんの治療が成功も引退を発表(アイルランド)[その他]


 パット・スマレン(Pat Smullen)騎手は、膵臓がんから目覚ましく回復したが、引退を発表した。同騎手はアイルランドのリーディングタイトルを9回獲得し、英国とアイルランドのダービー(G1)を制している。

 スマレン騎手がレースで再び騎乗しないことを決断したことで、欧州クラシック競走12勝を果たした輝かしいキャリアに幕が下ろされた。その勝利の中には、長年協力関係にあったダーモット・ウェルド(Dermot Weld)調教師と馬主のアガ・カーン殿下とともに達成した、ハーザンド(Harzand)による2016年英ダービー制覇がある。

 2週間後に42歳となるスマレン騎手は、引退を決断したことについてこう説明した。

 「騎手生活を再開することを望んでいましたが、医師の忠告により引退を決心しました。がんの治療は終わりました。ただ、いつ再発するか分かりませんので、良好な健康状態を保つために定期的に健診を受け続けます。苦渋の決断ですが、正しい選択であり、何よりも私の身体・健康・家族を優先するものです」。

 スマレン騎手は妻フランシス・クロウリー(Frances Crowley)氏(元クラシック優勝トレーナー)との間に3人の子供、ハンナ、パディ、サラがいる。

 そして決断の理由をこう詳しく語った。「騎乗していた頃よりも体重は14ポンド(約6.35kg)増えました。どのようにして騎乗できる体重まで減量するかを医師たちに説明したとき、そのような生活を再開するのは賢明ではないと強く助言されました。彼らは、免疫機能を低下させるかもしれないので、復帰はとてもばかげたことだと言いました」。

 しかし、スマレン騎手は親しい間柄であるウェルド調教師の管理馬に調教で乗る予定である。また、過去20年間重要な役割を担ってきたローズウェルハウス調教場(Rosewell House ウェルド調教師の拠点)で活動し続けることを強く希望している。スマレン騎手は、「ダーモットは私を調教で乗せたがっています。近い将来そうすることをとても楽しみにしています」と語った。

 同騎手は騎手生活をこう振り返った。「キャリアを軌道に乗せることができたのは、多くの人々のおかげです。まず、騎手生活を始めるチャンスをくれたジョアンナ・モーガン(Joanna Morgan)調教師に感謝しなければなりません。兄弟のショーンが彼女のもとで働いていて紹介してくれました」。

 「その後、故郷オファリー州の近くで厩舎を構えていたトミー・レイシー(Tommy Lacy)調教師のもとで見習騎手となり、多くの騎乗機会を与えてもらいました。1993年にはダンダーク競馬場(ポリトラック馬場導入前)で彼の厩舎のヴィコサ(Vicosa)で初勝利を挙げることができました」。

 「そしてジョン・オックス厩舎で2年間を過ごし、タラスコン(Tarascon トミー・スタック氏所有)で1997年モイグレアスタッドS(G1 カラ競馬場)を制し、G1初勝利を達成しました」。

 これらの経験により、同騎手は1999年にマイケル・キネーン騎手の後継者としてウェルド調教師の管理馬に騎乗することとなった。そして、実りの多い協力関係が長く続くことになる。

 スマレン騎手はこう語った。「ダーモットのもとで働くという大きなチャンスが到来しました。モイグレアスタッドの故ウォルター・へフナー(Walter Haefner)氏やスタン・コスグローヴ(Stan Cosgrove)氏から多大な支援を受けました。最近では、エヴァ・マリア・ブッチャー-へフナー(Eva Maria Bucher-Haefner)氏が騎手生活だけでなく闘病生活も支えてくれました」。

 「ダーモットは常に素晴らしいトレーナーでした。初めのうちあまり勝てなかった私に対して、彼はとても厳しく、ミスを指摘しました。しかし、それにより成長することができ、私たちは長年にわたり実りある協力関係を続け、多くの成功を収めました」。

 スマレン騎手はローズウェルハウス調教場の主戦騎手であることで、リーディングタイトルを9回獲得し、次のような快挙を果たすことができた。

―ハーザンドによる英国とアイルランドのダービーの制覇

―グレイスワロー(Grey Swallow)による愛ダービー優勝

―ナイタイム(Nightime)とベスラー(Bethrah)による愛1000ギニー(G1)優勝(2006年&2010年)

―ヴィニーロー(Vinnie Roe)で達成した愛セントレジャー(G1)4連覇

 ハーザンドの英ダービー優勝のほかに、ウェルド調教師の管理馬で達成した英国でのG1優勝は以下のとおりである。

―リフューズトゥベンド(Refuse To Bend)での英2000ギニー優勝

―ライトオブパッセージ(Rite Of Passage)でのゴールドカップ優勝

―ファシネイティングロック(Fascinating Rock)での英チャンピオンS優勝

―フリーイーグル(Free Eagle)でのプリンスオブウェールズS優勝

―ドレストゥスリル(Dress To Thrill)でのサンチャリオットS優勝

なお、ドレストゥスリルでは米国でメートリアークS(G1)も制している。

 1995年と1996年にリーディング見習騎手となったスマレン騎手は、2018年3月16日にダンダーク競馬場において、アンソニー・マキャン(Anthony McCann)厩舎のトゴヴィル(Togoville)に騎乗して現役最後の勝利を挙げた。

 スマレン騎手はその10日後にがんと診断された。そしてその2日後に、「精密検査の結果、腹部に感じていた強い痛みの原因は悪性腫瘍であることが判明しました」と公表した。

 一連の化学療法に懸命に取り組んだおかげで腫瘍は小さくなり、10月にその腫瘍を除去する手術を受けた。

 手術は成功したものの合併症を患ったスマレン騎手は、約3週間後に再度手術を受けなければならなかった。同騎手はこのときのことを「人生で最もつらい時期だった」と述べた。入院期間は延びたが、順調に回復し続け、クリスマス前に退院できた。

 スマレン騎手はこう付言した。「多くの人々から素晴らしいサポートを受けました。家族や友人、エージェントのケビン・オライアン(Kevin O'Ryan)、そして多くの馬主たち。その中にはウェルド厩舎に関係する人々もいました。また、1年以上にわたり最高のケアを施してくれた偉大な医師団には大変お世話になりました」。

By Tony O'Hehir

[Racing Post 2019年5月7日「Derby-winning jockey Pat Smullen retires following advice from doctors」]


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