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TOPページ > 海外競馬ニュース > チャーチルダウンズ社、ケンタッキーダービーに先立ち安全手順を発表(アメリカ)[開催・運営]
海外競馬ニュース
2019年04月25日  - No.16 - 1

チャーチルダウンズ社、ケンタッキーダービーに先立ち安全手順を発表(アメリカ)[開催・運営]


 ケンタッキーダービー(G1 5月4日)に先立ち、チャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.:CDI)は4月18日、安全手順を改善するための重大な計画を発表した。

 これらの計画は、CDIが競走馬・騎手の安全に対して強い責任を担い続けていることを強調している。

 CDIはチャーチルダウンズ競馬場の厩舎地区に、総工費800万ドル(約8億8,000万円)をかけて最先端の馬診療所と検疫施設を建設しようとしており、関連設備も改修する。2020年3月に開設予定の馬診療所は、馬の日常的な治療と、馬の故障が生じた場合にその場で高度な救急措置を行うために利用される。もうすぐ開催されるケンタッキーダービーの際には、仮設診療所も開設される。

 発表によれば、建設中の検疫施設はケンタッキー州に直接空輸される他国からの遠征馬に対応し、遠征馬は同州の競馬場への馬運車による厄介な長距離輸送を避けることができる。さらにこの施設では、感染馬を世界最高レベルで隔離・監視・治療することができる。

 CDIは、すべての系列競馬場における馬の安全と管理状態を監督する馬医療担当理事を起用する予定である。この役職は次の3つの任務を担う。① 馬に関する全ての安全手順の実施・強化、② 全ての事故の調査・記録作成、③ CDIの系列競馬場で根拠に基づいた最良の実践方法(ベストプラクティス)を実行するためのレースデータの収集・分析。また馬医療担当理事は、安全のための実践方法についてよく知ってもらうために、馬主・調教師・その他の競馬産業関係者に対して渉外活動も行う。

 CDIはこの発表において、競走当日薬物使用の改革を提唱する競馬場連合に加わる決定に言及している。

 「競走当日のラシックスの治療目的の使用は、著名な馬専門家や獣医師の間で大きな議論となっていますが、CDIは次の2点を明白に支持します。(a)2020年までに2歳馬へのラシックス使用を禁止。2021年から全ステークス競走におけるラシックス使用を禁止。(b)米国における全出走馬へのラシックスの最大投与量を10ccから5ccに即時削減。CDIはケンタッキー州および他州の競馬統轄機関とともに、この目標を達成するために最も声高に提唱していきます。2021年には、ラシックス使用を許可しないケンタッキーダービーを施行するつもりです」。

 CDIはさらに、馬医療改革も提唱するつもりである。チャーチルダウンズ競馬場は賛同する競馬統轄機関とともに、競走前獣医検査で馬がより適切に診断されるように、非ステロイド抗炎症剤とコルチコステロイドの休薬期間の延長を支持する予定である。

 発表はこう続く。「CDIは強力な財政支援を継続し、高度な薬物検査の実施を提唱し続けます。また、検査機関の技量を審査するだけではなく、実施されている検査を検証する認定プログラムを拡大するための薬物規制標準化委員会(RMTC)の活動を引き続き支持します」。

 CDIは、独立した国の競馬公正監査局(Office of Racing Integrity)を他の競馬産業のリーダーとともに設立する意向も発表した。これは、競馬における最良の実践方法・研究を進化させ共有することに専念する新しい機関を早急に設立し、資金拠出することを目的としている。

 「競馬公正監査局はまた、州の競馬統轄機関とともに、競走馬・騎手・調教師・馬主・ファン・賭事客をより適切に保護するための、公正で、堅実であり、統一性のある規制を大々的に提唱するでしょう。数週間以内に、この組織の幹部と初代理事会メンバーを発表します」。

 さらにCDIは鞭使用方法に国際水準の適用を進めるとし、今回の発表にこう記している。「衝撃の少ない鞭は、安全な競馬を実施する上で重要な助けとなりますが、そのような鞭の使用方法は馬への苦痛を最小限とし、安全、軌道修正、そして適切な判断に基づいた"勢いづけ"に限定されるべきです。ケンタッキー州の競馬統轄機関がルールを効力のあるものに改訂すれば、CDIはすぐにIFHA(国際競馬統括機関連盟)のモデルルールを適用するつもりです。このモデルルールは、衝撃の少ない鞭の使用方法を国際的に統制するものです。チャーチルダウンズ競馬場はこの水準を最初に適用する米国の競馬場の1つになるでしょう。CDIは、IFHAのモデルルールが米国の全州で適用されることを支持し提唱します」。

 CDIは騎手の安全を最大限に確保するために、脳震盪を起こした際の正式な手順も設ける予定である。発表にはこう記されている。

 「CDIには、競馬場常駐の医師・看護師が騎手に救急措置を施してきた実績があります。一方で脳震盪の際の正式な手順を定めるために、追加的な措置を取ろうとしています。それらの措置には、① より徹底した騎手への啓発、② 脳震盪の基礎検査、③ 現地における落馬事故に対する評価、④ 騎手が 騎乗再開する際の必要条件の追加、が含まれています」。

 CDIは今後3年間にわたり、約55エーカー(約22.3ha)ものチャーチルダウンズ競馬場の厩舎地区の全ての厩舎・馬房、共有エリアに、監視カメラ(24時間録画)を設置する。これは、馬の健康状態および馬・厩舎関係者・訪問者の安全をより適切に確保することを目的としている。

 CDIは、重要な科学研究プロジェクトのために10万ドル(約1,100万円)の追加的な財政支援を約束している。このプロジェクトは、とりわけ関節損傷・肢の故障のための治療法の選択肢を広げることに関するものであり、これにより競走馬の安全・福祉の向上を目指している。これらの措置は、2009年に発足して毎年更新されているCDIのプログラム"スタートからゴールまでの安全(Safety from Start to Finish)"を踏まえたものになるだろう。

 CDIのCEOビル・カースタンジェン(Bill Carstanjen)氏はこう語った。「競馬産業で従事する者は皆、競走馬の安全・福祉について深く考えています。それに私たちは、競走馬を愛し大切に思っている人々にとって、それがどれだけ重要かを心得ています。ケンタッキーダービーの主催者および競馬産業の主要リーダーとして、CDIは我々の施設で競走馬のケアを行うにあたり、世界でも最良の実践方法で実行する責務を負っています。また、他の競馬統轄機関に対してそれを啓蒙し提唱する責任もあります」。

 「この数年間において、動物の福祉・安全のための実践方法を巡る状況は良くなっています。私たちは、競走馬および騎手の健康・福祉を向上させるために、この進展をさらに後押しし続けるつもりです。これらの重要な問題への私たちの指導的役割と取組みがぐらつくことは決してありません」。

By Blood-Horse Staff

(1ドル=約110円)

[bloodhorse.com 2019年4月18日「Churchill Announces Safety Initiatives Ahead of Derby」]


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