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海外競馬ニュース
2019年04月11日  - No.14 - 4

サクソンウォリアーとメンデルスゾーン、豪州にシャトル(オーストラリア)【生産】


 豪州の生産者は、世界中が渇望する2つのサイアーライン(牡系)にアクセスできるようになる。サクソンウォリアー(Saxon Warrior 父ディープインパクト)と、メンデルスゾーン(Mendelssohn 父スキャットダディ)が今年、クールモアの南半球の牧場にシャトルされるからである。

 クールモア・オーストラリアのセリ&種付権利担当者であるパディ・オーマン(Paddy Oman)氏はこう語った。「サクソンウォリアーとメンデルスゾーンは2歳シーズンにG1優勝を果たすほどの卓越性を見せ、3歳シーズンでも数々のレースで健闘しました」。

 「2頭の父はいずれも驚異的な種牡馬です。優れた牡系を受け継いでいるので、豪州の繁殖牝馬と相性が良いでしょう。2頭とも将来有望な種牡馬であり、国際的にも最高級の血統を豪州の生産者に提供します」。

 2頭はアイルランドの名伯楽エイダン・オブライエン調教師に管理された。サクソンウォリアーは2歳のとき、レーシングポストトロフィー(G1)でのちのG1・4勝馬ロアリングライオン(Roaring Lion)を破るなど、3戦3勝を果たした。

 3歳シーズンの初戦となった英2000ギニー(G1)では、末脚を爆発させて再びロアリングライオンを負かし、マサー(Masar のちの英ダービー馬)やエキスパートアイ(Expert Eye のちのBCマイル優勝馬)も破った。

 その後、エクリプスS(G1 サンダウン競馬場)で2着となり、現役最後のレースとなった愛チャンピオンS(G1 レパーズタウン競馬場)でも2着となった。

 サクソンウォリアーの母メイビー(Maybe)は2歳でG1を制し、繁殖牝馬としてはリステッド競走3着内の牝馬パヴレンコ(Pavlenko)も送り出している。

 メイビーの母スモラ(Sumora)はリステッド勝馬であり、繁殖牝馬としてはG3勝馬でG1・3着内牝馬のプロミストゥビートゥルー(Promise To Be True)も送り出している。このファミリー(牝系)をさらに遡ると、G1馬のダンシングレイン(Dancing Rain)やドクターデヴィアス(Dr Devious)が出ている。

 サクソンウォリアーはBCジュベナイルターフ(G1)を制したメンデルスゾーンとともにクールモア・オーストラリア(NSW州ジェリーズプレインズ)で供用される。メンデルスゾーンは、米国三冠馬ジャスティファイ(父スキャットダディ)もシャトルされることが3日前に発表されていたので、南半球の繁殖シーズンをクールモア・オーストラリアで過ごす2頭目のスキャットダディ産駒となる。

 メンデルスゾーンの通算成績は13戦4勝(うちステークス競走3勝)。2歳のときにデューハーストS(G1 ニューマーケット競馬場)で2着となり、3歳のときにトラヴァースS(G1)で2着となった。しかし同馬のベストパフォーマンスは疑いようもなく、18½馬身ぶっちぎって優勝したUAEダービー(G2)だろう。

 メンデルスゾーンは、キーンランド9月1歳セールにおいて最高価格の300万ドル(約3億3,000万円)で購買された。同馬の母レスリーズレディ(Leslie's Lady)は、G1・11勝の名牝ビーホルダー(Beholder)やG1馬で優良種牡馬のイントゥミスチーフ(Into Mischief)も送り出している。

 スキャットダディはすでに種牡馬の父として頭角を現し始めている。とりわけ産駒のノーネイネヴァー(No Nay Never)がファーストクロップから欧州で計38頭の勝馬を出していることから[その中にはG1馬テンソヴリンズ(Ten Sovereigns)など8頭のステークス勝馬が含まれる]、スキャットダディの種牡馬の父としての評価は急上昇している。

 サクソンウォリアーの種付料は2万4,750豪ドル(約198万円)、メンデルスゾーンの種付料は1万7,600豪ドル(約141万円)となる予定。

By Lydia Symonds of ANZ Bloodstock News

(1ドル=約110円、1豪ドル=約80円)

[Racing Post 2019年4月7日「Coolmore to shuttle Saxon Warrior and Mendelssohn to Australia」]


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