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TOPページ > 海外競馬ニュース > 三冠馬アメリカンファラオの父、パイオニアオブザナイルが急死(アメリカ)[生産]
海外競馬ニュース
2019年03月20日  - No.11 - 2

三冠馬アメリカンファラオの父、パイオニアオブザナイルが急死(アメリカ)[生産]


 ウィンスターファーム(WinStar Farm)は3月18日、トップ種牡馬のパイオニアオブザナイル(Pioneerof the Nile 13歳)が急死したことで、突然の大きな喪失感に襲われた。パイオニアオブザナイル(父エンパイアメーカー 母スターオブゴーシェン 母父ロードアットウォー)はその日の朝、種付けしてから馬房に戻ってきたときに具合が悪い様子を見せ、診療所に搬送されているときに息絶えた。

 ウィンスターファームの理事長兼CEOのエリオット・ウォルデン(Elliott Walden)氏はこう語った。「私たちは皆、パイオニアオブザナイルを失ったことを心から悲しんでいます。標本のように優れた馬体を持つ種牡馬で、三冠馬を送り出し、独特な魅力がありました。牧場スタッフ全員が悲嘆に暮れています」。

 「パイオニアオブザナイルのような優良種牡馬が出るように一丸となって取り組んでいるので、彼の死は受けとめがたいものですが、それ以上の喪失感があります。大物感を漂わせていて、いわば誰にも支配されない馬であり、それでいてとても寛容でした。誰もが世話をしているうちに、魅力がありとても利口な彼のことを大好きになりました。私たちはこの悲しみを乗り越えなければなりません。厳しい試練ですが、彼と一緒に過ごせたことはいろんな意味で幸せでした」。

 解剖後の最初の所見によれば、パイオニアオブザナイルの死因は心臓発作である。

 パイオニアオブザナイルは、ザヤットステーブル(Zayat Stables)を所有するアフメド・ザヤット(Ahmed Zayat)氏が最初に生産した馬である。同馬はビル・モット調教師に管理されてデビュー2戦目で初優勝を果たした。その後ボブ・バファート厩舎に転厩し、2歳シーズンの最後に出走したキャッシュコールフューチュリティ(G1)で優勝した。3歳シーズンには、ロバートBルイスS(G2)、サンフェリペS(G2)、サンタアニタダービー(G1)を立て続けに制し、ケンタッキーダービー(G1)では2着に健闘した。その後、同馬はプリークネスS(G1)で軟部組織を損傷し引退を余儀なくされた。

 ザヤット氏はこう語った。「胸が締め付けられるような思いです。大きな喪失感に襲われています。ザヤットステーブルにとって、そして競馬界、競馬ファンにとっても大黒柱のような馬でした」。

 パイオニアオブザナイルの供用2年目の産駒からは、アメリカンファラオ(American Pharoah 母リトルプリンセスエマ 母父ヤンキージェントルマン)が出ている。同馬は米国三冠を達成し、2015年の年度代表馬となった。

 ザヤット氏はこう続けた。「アメリカンファラオは父の特徴をすべて引き継いでいました。パイオニアオブザナイルは驚くほど大きなストライド(完歩)で走りました。あのように大きくて滑らかなストライドを見たことがありません。優しくて寛容な馬でもありました。信じられないほど素晴らしい身のこなし方をしていました」。

 パイオニアオブザナイルは種牡馬として現在までに、G1馬4頭、重賞勝馬11頭を送り出している。アメリカンファラオのほかには、BCジュベナイル(G1)を制して2016年最優秀2歳牡馬となったクラシックエンパイア(Classic Empire)、重賞を複数回制してG1優勝も果たしたミッドナイトストーム(Midnight Storm)、G2競走を複数回制したカイロプリンス(Cairo Prince)がいる。クラシックエンパイアは現在アシュフォードスタッド(Ashford Stud)で供用されており、ミッドナイトストームはテイラーメイドスタリオンズ(Taylor Made Stallions)、カイロプリンスはエアドリースタッド(Airdrie Stud)で供用されている。

 これまでに、パイオニアオブザナイルの競走年齢に達した産駒620頭のうち254頭は勝馬であり、うち23頭がブラックタイプ勝馬である。出走産駒の獲得賞金総額は3,510万ドル(約38億6,100万円)であり、1頭当たりの平均獲得賞金は9万4,495ドル(約1,039万円)である(3月18日現在)。

 2010年から供用された種牡馬の中で、パイオニアオブザナイルはG1優勝産駒数・重賞優勝産駒数・ブラックタイプ優勝産駒数・産駒獲得賞金額で3年間トップだった。

 パイオニアオブザナイルは種牡馬として、最後の3年間の種付料が11万ドル(約1,210万円)であり、商業的にも大成功を収めた。2018年には1歳産駒43頭が1頭当たり平均35万2,465ドル(約3,877万円)で購買され、中には100万ドル以上で購買された産駒も2頭いた。また、当歳産駒は1頭当たり平均61万7,500ドル(約6,793万円)で購買され、最高価格馬はファシグティプトン社11月繁殖セールにおいて190万ドル(約2億900万円)で購買された牝駒(母Stopchargingmaria)である(テイラーメイドセールズエージェンシーが上場し、マンディ・ポープ氏が落札)。一番最近では、オカラブリーダーズセールズ社3月2歳調教馬セールで、パイオニアオブザナイル産駒(母ゴールデンアルテミス 母父マリブムーン)がこのセリの2番目の高価格120万ドル(約1億3,200万円)で購買された(ホビー&レイナ・ナイト両氏が上場しラリー・ベスト氏のオクソエクワイン社が落札)。

 昨年11月には、パイオニアオブザナイルの母スターオブゴーシェン(24歳)が老衰で死んでいた。

 ザヤット氏は、「一時代が終わったような気がします。現実のこととして実感できません。今朝エリオットは泣きながら電話してきて、私たちも泣きました。これらの馬を失うことは家族を失ったのと同じです。彼らは私たちの一部です」と語った。

By Eric Mitchell

(1ドル=約110円)

[bloodhorse.com 2019年月日「Top WinStar Sire Pioneerof the Nile Dies at 13」]


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