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2018年12月20日  - No.49 - 4

ラドブロークス社、問題のあるギャンブラーの被害者への口止め料に関する疑惑(イギリス)[その他]


 賭事委員会(Gambling Commission)は、ガーディアン紙で報じられた件について調査中である。

 ガーディアン紙(12月17日付)によると、ドバイで不動産業を営む賭事依存症の英国人が顧客たちからお金を盗んでギャンブルで使い込んでしまったことから、それらの顧客のうち5人がラドブロークス社(Ladbrokes)にクレームをつけた。ラドブロークス社は彼らに対し、賭事委員会に苦情を申し立てたり通報しない見返りとして、合計97万5,000ポンド(約1億3,650万円)を支払うことに同意した。

 賭事委員会のスポークスマンはこう語った。「私たちは状況を完全に把握するために、この件を徹底的に調査しています。賭事委員会のルールは、賭事業者は率直で協力的な方法で我々とともに取り組まなければならないとはっきり定めています」。

「賭事委員会が知りたいと思っていることについて情報開示しなければならないことも、ルールに含まれています。ある賭事業者がそのルールを順守していないのをみつければ、私たちはどのような措置を取るべきか検討するでしょう」。

 労働党のトム・ワトソン副党首は"影の内閣"の文化大臣を務めるが、ツイッターでこの事案について「全くおぞましい話です。ラドブロークス社を厳しく罰するように、賭事委員会に強く要請します」と述べた。

 ラドブロークス・コーラル社がこの事案を受けて出した声明にはこう記されている。

 「個々の顧客の事案についてコメントを出すことは控えます。しかし、顧客との争議を和解に導くことができる場合には、関係者がその内容を内密にするケースが一般的です」。

 「この事案は、賭事委員会への報告義務とは全く別です。私たちは賭事委員会に、この事案について適切な時期に通知しましたし、今後も彼らと協力して取り組み続けるつもりです」。

 この数ヵ月間に、マネーロンダリングや賭事依存症に関するルールに違反したために、いくつかの賭事業者が賭事委員会から重い罰金の支払いを科されていた。

 ラドブロークス・コーラル社の親会社であるGVCホールディングス社の株価は12月17日に急落し、終値は前日比5%安の686ポイントだった。

By Bill Barber

(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2018年12月17日「Ladbrokes investigated over alleged £1m payment to victims of problem gambler」]


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