ウィンクス、史上初のコックスプレート4連覇達成(オーストラリア)[その他]
これは史上初の快挙であるが、その達成に疑いはもたれていなかった。
ウィンクスは前例のない快挙を成し遂げてきており、コックスプレート(G1)4連覇もその1つだった。英国からの遠征馬ベンバトル(Benbatl)は新たな手強いライバルだったが、ウィンクスにねじ伏せられた。
コックスプレート(10月27日 ムーニーバレー競馬場)において、ヒュー・ボウマン騎手はいつもより早く動いてベンバトル(サイード・ビン・スルール厩舎)に迫って行った。そして約束どおり、残り600メートルの地点でウィンクスを外側に出したとき、3万8,035人の観客は熱狂した。急カーブの最終コーナーで速度を上げ、他馬を引き離し始めたときには、歓声はさらに大きなものとなった。
ロストロポヴィッチ(Rostropovich)に騎乗していたライアン・ムーア騎手とベンバトルに乗ったマーフィー騎手がゴールに向かってダッシュをかけたとき、ウィンクスはまだ余裕を持って走っていた。急な最終コーナーで4頭の外側を回ったことは大したことではなかった。彼女はハミをとって地面を貪るように走り、加速してG1・3勝馬ベンバトルを追い抜いた。
ボウマン騎手は勝ちを確信するまでウィンクスを追ったが、その後手綱を緩め勝利の瞬間を噛みしめた。そして豪州最高クラスの馬齢重量戦を4回連続で制した。ボウマン騎手は、来年は今回のように簡単に2馬身差の勝利を果たすのは難しいと分かっているかのように、最後の50メートルを堪能した。
同騎手はこう語った。「ウィンクスのことを誇りに思います。感極まっていますが、最後の直線に差し掛かった時、身体に電気が走るのを感じました。このレースを見た人々もそうであっただろうと思います」。
「言葉を失いました。ウィンクスを見ていた人は皆、大きな喜びをもらったことでしょう。これほど連勝記録を伸ばし続けられるのは、慎重に管理されている証拠です。このウィンクスのサクセスストーリーの登場人物の1人となれてとても誇らしく思います」。
クリス・ウォラー(Chris Waller)調教師はこう語った。「最後の直線に入るときに大外を回ったので、少し不安になりました。しかし、その後の展開は良く、それほど速いスピードにはなりませんでした。どちらかといえば、遅すぎるくらいでした。今回プレッシャーだけが唯一の心配でしたが、ウィンクスは最高のパフォーマンスを見せました。他の馬がどのように走るのか見ていましたが、彼女はゴールまで彼らを抑えつけていました」。
ビン・スルール調教師はウィンクスについてこう語った。「彼女は最高の馬です。ウィンクスの馬主・調教師・騎手の皆様をお祝いしたいと思います。素晴らしいレースでした。一か八かで彼女に挑みましたが、ベンバトルは負かされました。馬場に適応できなかったようですが、よく走りました。ただウィンクスは特別な馬です」。
ロストロポヴィッチに騎乗して5着に終わったムーア騎手はこう語った。「ロストロポヴィッチは良いレースをしました。多くの困難に対応しなければなりませんでしたが、一番強い馬が勝ったまでです。ウィンクスと対戦できて良かったです」。
By Stuart Riley
[Racing Post 2018年10月27日「Winx Becomes First Horse to Win Cox Plate Four Times」]