ハノン調教師、衝突事故に巻き込まれた飛行機から無事脱出(イギリス)[その他]
9月8日午後、ヘイドック競馬場の雨に濡れた滑走路において、リチャード・ハノン(Richard Hannon)調教師が搭乗していた小型飛行機が衝突事故に巻き込まれた。しかし幸運にも、同調教師は脱出できた。
ハノン調教師の搭乗機は、駐機してあった乗員のいない別の小型飛行機と接触し、翼を破損した。駐機していた飛行機は、サー・マイケル・スタウト調教師、ライアン・ムーア騎手、ジェラルド・モッセ騎手をヘイドック競馬場まで乗せたばかりだった。
ハノン調教師の搭乗機には、双子の兄弟ヘンリー、ゲイリー・マホン(Gary Mahon)見習騎手、アンナ-リサ・ボールディング(Anna Lisa Balding)氏(アンドリュー・ボールディング調教師の妻)が同乗していた。この事故による負傷者はなかったが、ハノン調教師は明らかに動揺していた。
同調教師はこう語った。「恐ろしかったです。滑走路は安全に着陸できる状態ではなく、スリップして横滑りしました。しかし皆無事であったのが何よりです。ブライアン・ハミルトン(Brian Hamilton)操縦士には同情します。無茶なことはしないとても有能なパイロットです。彼とは長い付合いですが、トップクラスの操縦士です。滑走路は水浸しで、とても危険でした。無理して着陸する必要はなかったのです。飛行機がこれほどひどく破損するとは思いませんでしたが、無事なのが最も重要です」。
アンナ-リサ・ボールディング氏はこう付け加えた。「パイロットはとても有能でした。死ななかったのが不思議なほどです。非常に幸運でしたが、とても怖かったです。このような天気のときに飛行機に乗るのは危険なのですが、朝にやるべき仕事があってその後競馬場に移動するときは、どうしても飛行機を利用しなければなりません」。
ヘイドック競馬場の馬場取締委員のカークランド・テルライト(Kirkland Tellwright)氏はこう語った。「飛行機2機が衝突し、飛び立てなくなるほど破損してしまいました。しかし有難いことに、誰にも怪我はありませんでした」。
競馬場を所有するジョッキークラブ競馬場社(Jockey Club Racecourses)の北西部地域担当理事に新たに就任したディクソン・ホワイト(Dickson White)氏はこう語った。「まず最も重要なことですが、誰にも怪我がなかったことに安心しました。競馬場の滑走路は常にメインテナンスされ、競馬開催の前には検査を受けてきちんとパスし、それに基づき運用されています。先に着陸していた飛行機からは何の異常も報告されていません。滑走路の状態についてクレームをつけるパイロットもいませんでした。手順に従い、私たちは滑走路を閉鎖し、この事案を航空事故調査局(Aircraft Accident Investigation Bureau)に提出しました」。
フランキー・デットーリ騎手は、ケンプトン競馬場でエネイブルの復帰戦に騎乗した後、ヘイドック競馬場のスプリントカップS(G1)でジェームズガーフィールド(James Garfield)に乗るために、ヘリコプターで到着する予定だった。しかし気象条件のためにこの計画を断念し、代わりにリチャード・キングズコート(Richard Kingscote)騎手が同馬に騎乗することになった。
キングズコート騎手はこう語った。「今朝、エージェントが電話してきて"待機しているように"と言われました。"大雨が降っているので、フランキーが到着できないかもしれない"と。ジェームズガーフィールドの関係者の皆様には、このような騎乗機会をいただき感謝しています。このような馬に乗れることは最高のボーナスです。しかし、フランキーにとっては不運でした」。
By Andrew Dietz
[Racing Post 2018年9月8日「Richard Hannon escapes uninjured after 'absolutely terrifying' plane collision」]