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2018年08月16日  - No.31 - 4

エネイブルの半弟がデビュー戦を勝利で飾る(イギリス)[その他]


 ジャドモントファームの自家生産馬でエネイブルの半弟セントロイド(Centroid 父ダンシリ)は8月9日、レパーズタウン競馬場のレース(約2000m)で見事に優勝し、同馬のデビューを長く待ち望んでいた関係者の忍耐は報われた。

 単勝オッズ1.8倍の1番人気でレースに臨んだ3歳のセントロイド(ダーモット・ウェルド厩舎)は、デクラン・マクドノー(Declan McDonogh)騎手の手綱でゆっくりとスタートした。スムーズに進んで直線に入り、先頭を走っていたナショナルウェルス(National Wealth)に挑み、ストライドを大きく伸ばして、レーティング75のリーダーボード(Leaderboard)を2馬身退けて優勝した。

 マクドノー騎手はアットザレーシズ(競馬チャンネル)に対してこう語った。「セントロイドはスターホースになるべく生産された馬です。素晴らしい走りっぷりでした。おそらく彼が望んだとおりの速い馬場でした。2ハロン(約400m)ほど進んだところで少し落ち着いてきました。調子を上げてほしいと思ったので、2回ほど鞭を入れました。するとセントロイドはすぐに反応し活気づきました」。

 セントロイドは、母コンセントリック(Concentric)にとって4頭目の勝馬となった。コンセントリックは昨年の欧州年度代表馬エネイブル(父ナサニエル)の母として最もよく知られている。エネイブルは昨年、英オークス(G1)、愛オークス(G1)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)、ヨークシャーオークス(G1)、凱旋門賞(G1)のすべてを勝ち抜くという素晴らしい3歳シーズンを送った。馬主はカリド・アブドゥラ殿下、調教師はジョン・ゴスデン氏。

 残念ながら、エネイブルは膝の軽傷のために、今年はまだ出走していない。しかし8月8日朝、アルバハスリ調教場(Al Bahathri)でフランキー・デットーリ騎手を背に調教を積んだ。英インターナショナルS(G1)、愛チャンピオンS(G1)、凱旋門賞などに予備登録されている。

 母コンセントリック(父サドラーズウェルズ)も現役時代に2007年シャルルラフィット賞(L)を制しており、G2・3着馬コントリビューション(Contribution)も送り出している。コンセントリックはG2勝馬ダンスルーティン(Dance Routine)の全妹であり、G3勝馬アプシス(Apsis)の半妹でもある。ダンスルーティンは繁殖牝馬として、G1を複数回制し獲得賞金950万ドル(約10億4,500万円)のフリントシャー(父ダンシリ)を送り出した。

 これらの馬の母はG3勝馬アポジー(Apogee)であり、1987年に英オークスと愛オークスの両方で2着となったブルボンガール(Bourbon Girl)の娘である。

 ジャドモントファームは1982年、シュナプカ博士(Dr Schnapka)のビレアスタッド(Belair Stud)を購買した際に、その中にセントロイドの4代母フリートガール(Fleet Girl)がいたことで、このファミリー(牝系)を手に入れた。

 コンセントリックの2歳牝駒エンタイトル(Entitle セントロイドの全妹 ゴスデン厩舎)は、6月にニューマーケットでデビューしたが、ネバーランドロック(Neverland Rock)に敗れて6着だった。

 またコンセントリックは1歳牝駒(父フランケル)、当歳牡駒(父シーザスターズ)も送り出している。

By Nancy Sexton

(1ドル=約110円)

[Racing Post 2018年8月9日「Enable's half-brother Centroid gets career off to perfect start」]


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