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2017年12月28日  - No.51 - 4

チェルムスフォードシティ競馬場、芝コース敷設予定(イギリス)[開催・運営]


 チェルムスフォードシティ競馬場(エセックス州)は芝コースを敷設して、2019年4月から芝レースを施行することを目指している。

 この芝コースは、既存のオールウェザーコースの内側に敷設される予定。総工費は約150万ポンド(約2億2,500万円)の見込み。

 チェルムスフォードシティ競馬場のジョー・スカンロン(Joe Scanlon)会長はこう語った。「私たちは、プロフェッショナル・スポーツターフ・デザイン社(Professional Sportsturf Design)という企業にこの計画の実現性についての調査を委託しました。同社やBHA(英国競馬統轄機構)と一緒に、仕様書を検討し、全体的な設計について取り組みました」。

 「冬の間に馬場敷設に適していない土を撤去しようと考えています。新しい表土が敷かれて水はけが良くなれば、芝を敷設するつもりです。工事が開始されれば、私たちは完成に向けて尽力します。総工費は150万ポンド(約2億2,500万円)近くに上る計画なので、たやすく考えていません」。

 フィル・シアーズ(Phil Siers)場長は、同場に敷かれる予定の芝は、この秋からニューマーケットで育てられており、レース施行の1年前までに敷設する必要があると述べた。

 そして、「2019年4月からこのコースでレースができるように努めます。すなわち、2018年4月までに芝コースの敷設を完了しなければなりません」と語った。

 スカンロン会長は、オールウェザーコースが1周1マイル½ハロン(約1700m)しかないのでその内側に敷設される芝コースが狭くなること、そしてBHAと一緒に馬場の運用計画について取り組んでいることを認めた。

 同場の経営陣は、芝レースを施行する追加開催日を獲得するためにBHAと交渉しなければならない。英国初となるナイターの芝レースも施行されるだろう。

 スカンロン会長はこう述べた。「私たちは、すでに割り当てられた開催日程の中で芝レースを施行するためにこれほど資金を投入したわけではありません。追加的な開催日が欲しいと考えています。それに、顧客が楽しめる開催日程を要求するでしょう」。

 チェルムスフォードシティ競馬場の経営陣は、競馬とカジノが融合した新しいグランドスタンドを建設する構想を持っている。

 そのようなレーシノ(競馬&カジノ施設)は、米国や世界の他の地域において、多くの競馬場の売り物となっている。

 現在同場に存在するグランドスタンドは馬場内にあり、競馬場全体を見渡せない。

 スカンロン氏はこう語った。「大まかなグランドスタンド建設計画はあります。まだ初期段階のものですが、レーシノ、ホテル、スポーツ・レジャーセンターなどが設置される予定であり、チェルムスフォード地域の人気の施設となるでしょう。しかし、私たちは芝コースの敷設を何よりも優先したいと考えています」。

 チェルムスフォードシティ競馬場は以前"グレートリーズ競馬場"として知られていた。しかし2008年4月に最初にオープンしてから1年経たずして、深刻な財政難にぶつかったために閉場となった。

 その後の6年間、競馬は施行されなかった。ところが、2015年にベットフレッド社(Betfred)の創設者フレッド・ダン(Fred Done)氏が率いる共同事業体が同場を購買し、現在の名前で再オープンした。

By Bill Barber

(1ポンド=約150円)

[Racing Post 2017年11月30日「Chelmsford set to launch turf course within 18 months」]


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