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2017年08月24日  - No.33 - 3

仏ダービー馬アルマンゾル、ドーヴィルでの敗戦後に引退(フランス)[その他]


 2016年の欧州最優秀3歳牡馬アルマンゾル(Almanzor)は、8月15日のシーズン初戦となるレースで力を発揮できず、引退することとなった。 .

 アルマンゾルは2016年に、仏ダービー(G1 ジョッケークリュブ賞)、英チャンピオンS(G1)、愛チャンピオンS(G1)を制した。4歳となった今シーズンは、最大の目標を凱旋門賞(G1)として現役を続行していた。

 しかし、同馬を管理するジャン-クロード・ルジェ(Jean-Claude Rouget)調教師は、4月に厩舎内で馬ヘルペスウィルス(EHV-1)が発生し、そのために5月にはアルマンゾルを調教できず、苦難の多いシーズンを送っていた。

 共同馬主のジェラール・オーギュスタン-ノルマン(Gerard Augustin-Normand)氏のレーシングマネージャーであるシルヴァン・ヴィダル(Sylvain Vidal)氏は、8月20日の夜遅くにこう語った。「ルジェ調教師およびパートナーたちと協議した結果、アルマンゾルの競走生活に終止符を打つという、つらい決断が下されました」。

 「私たちは凱旋門賞で優勝することを望み、4歳シーズンもアルマンゾルに現役を続行させるという選択をしました。しかし残念ながら諸問題のために、万全な状態で凱旋門賞に挑むことを考えられなくなりました」。

 「愛チャンピオンSでの手に汗握るゴールなど、彼のG1・3勝は皆の記憶に焼き付いています。2016年にレーティング129で欧州最強馬となったアルマンゾルは、今や種牡馬として素晴らしい可能性を秘めています。彼の種牡馬生活の詳細は、現在検討中であり、今後数週間のうちに発表されるでしょう」。

アルマンゾルのG1優勝

仏ダービー(2016年6月5日)

 ジャン-ベルナール・エイケム(Jean-Bernard Eyquem)騎手は、道中内埒沿いの理想的なコースを通った。最後の直線で馬場の真ん中へアルマンゾルを寄せて奮起させ、その後同馬のトレードマークとなる末脚を炸裂させ、ザラック(Zarak)を1½馬身差で下した。

愛チャンピオンS(2016年9月10日)

 強豪馬揃いのレースに挑んだアルマンゾルは、クリストフ・スミヨン騎手を背に馬群の後方をずっと走った。このコンビは直線に入ったときに馬群の外側を回ってエンジンを掛けた。同馬に挑んできたのはファウンド(Found)だけだった。手に汗握るゴールでこの勝負を¾馬身差で制したのは、フランス馬のアルマンゾルだった。

英チャンピオンS(2016年10月15日)

 アルマンゾルとファウンドは、アスコット競馬場でスリリングな再対決を行うことになった。ファウンドはこのレースの前に凱旋門賞で優勝していたが、この勝負を制したのはアルマンゾルであった。同馬はスミヨン騎手を背に2馬身差の決定的な勝利を収めたのだ。

By David Baxter

(関連記事)海外競馬ニュース 2017年No.32「有力馬2頭の大敗で、エネイブルが凱旋門賞のダントツ一番人気に(フランス)

[Racing Post 2017年8月21日「Almanzor retired after disappointing Deauville reappearance」]


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