ウッドバイン競馬場、2019年に2つ目の芝コースを敷設(カナダ)[開催・運営]
ウッドバイン・エンターテインメント・グループ(WEG)は、2019年にウッドバイン競馬場に2つ目の芝コースを敷設することを計画している。これにより、一層多くの芝レースが施行できるようになるだろう。
新しい7ハロン(約1400m)の芝コースは、現在のスタンダードブレッド用のコースを改修して敷設される。敷設工事は2018年春に開始予定。スタンダードブレッド競走の開催日程は、ウッドバイン競馬場(トロント)からWEGが所有するモーホーク競馬場(キャンベルビル)に移動する。
現在ウッドバイン競馬場は、カナダ三冠の最終戦ブリーダーズS、ウッドバインマイル(G1)、カナディアンインターナショナル(G1)を、"E・P・テイラーターフコース"で施行している。2つ目の芝コースは、この既存コースを補完することになる。
WEG のCEOジム・ローソン(Jim Lawson)氏はこう語った。「本日はウッドバインのサラブレッド競走にとって歴史的な日です。2つ目の芝コースを敷設することにより、芝レース数を増やすことができ、ファンをさらに引き付けるような競馬番組の強化が図れます。これは、最高級の競馬を確立するというWEGの中心的な任務と一致します」。
WEGは今月すでに、スタンダードブレッドのレースが一年中モーホーク競馬場で施行できるように、同競馬場に1,000万ドル(約11億円)以上を投資する計画を発表していた(これまでは4月~10月しか施行できなかった)。ウッドバイン競馬場は2018年4月に最後のスタンダードブレッド競走を施行する。その後、2つ目の芝コースの敷設工事が行われ、サラブレッド種・スタンダードブレッド種それぞれ専用の競馬場の完成に向けた道が開かれる。
WEGは、今後18ヵ月以内に同社と競馬場のブランド再構築について発表し、展開していく予定である。このブランド再構築は、現代的なロゴ、大胆な配色、目立つフォント、キャッチフレーズなどを最大の特徴とし、"新しいタイプの体験"を提供する。
ウッドバイン競馬場とモーホーク競馬場はいずれも"ウッドバイン"として知られることになる。一方は以前トロント西部のウッドバイン大通りに位置していたことからそう呼ばれ、他方は"モーホークパークのウッドバイン"と呼ばれる。
ローソン氏はこう語った。「ウッドバインのブランドは、サラブレッドとスタンダードブレッド競走の両方の"公正確保"と"世界クラスの競走"を表します。WEGの将来の成長は、国際マーケットからもたらされるでしょう。私たちは、WEGを強力な地域ブランドから強力な世界ブランドへと発展させるよう取り組んでいます。それゆえ1つのブランドとなり、私たちの競走が国際的に高く評価されるように努めようとしています」。
新しいブランド確立、専用競馬場、2つ目の芝コースの整備からなるWEGの不動産開発計画は、ウッドバイン競馬場の土地の価値を高め、オンタリオ州における競馬の持続可能な将来を確立することを目標としている。
2015年にトロント市議会においてゲーミング事業の拡大が条件付きで承認されたことが、競馬場の開発と投資のきっかけとなった。現在のゲーミング運営者であるオンタリオ・ロッタリー&ゲーミング社(Ontario Lottery and Gaming Corp.: OLG)は、競馬場と長期の賃貸契約を交わしており、OLGの近代化計画の一環として新たな民間ゲーミングパートナーをこの夏の終わりに発表する。
WEGはトロント北西部に"町の中の町"を作る基本計画を立てている。この計画のロードマップはトロント市に変革をもたらすプロジェクトとなるものであり、今後数年間で地域に数千もの雇用を創出し、新たな競馬ファンを引き付けるだろう。
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By Blood-Horse Staff
(1ドル=約110円)
[bloodhorse.com 2017年7月3日「Woodbine to Add Second Turf Course for 2019 Season」]