女性調教師が初めてダーバンジュライを制覇(南アフリカ)[その他]
ダーバンジュライ(G1・7月1日 グレイヴィル競馬場)芝2200m 3歳以上ハンデ戦
キャンディス・バス-ロビンソン(Candice Bass-Robinson)調教師は、南アフリカの最高峰レースであるダーバンジュライハンデキャップ(G1)を制した初めての女性調教師となった。トップハンデを背負った単勝オッズ17-1(18倍)の管理馬マリナレスコ(Marinaresco)が最後の一完歩で2着馬を差し切ったのだ。
2008年の同レースにおいてトップハンデのポケットパワー(Pocket Power)で同着優勝したバーナード・フェイドハーブ(Bernard Fayd'Herbe)騎手(35歳)は、昨年このレースで2着だったマリナレスコに騎乗して辛抱強く後方で待機し、最後の1ハロン(約200m)で内側を走り適宜に仕掛けた。そして、オッズ4-1(5倍)の1番人気馬アルサヘム(Al Sahem)を短頭差で破った。
フェイドハーブ騎手はこう語った。「仕掛けるタイミングを見計らっていましたが、結局のところ上手く行ったかどうか自信がありませんでした。しかし、アルサヘムに乗っていたスマンガ・クマロ(S'Manga Khumalo)騎手がこっちに向かって"君は勝ったぞ"と叫びました」。
他の2頭の管理馬が4位と6位で入線したバス-ロビンソン調教師は、シーズン初めに父親のマイク・バス(Mike Bass)氏から調教師免許を受け継いでいた。マイク・バス氏はダーバンジュライをポケットパワーなどで3勝している。
バス-ロビンソン調教師はこう語った。「他の2頭を見ていたので、自分が優勝したことさえも気付きませんでした。マリナレスコが勝つとは思いませんでした」。
マリナレスコは今年前半に他の南アフリカの有力馬5~6頭と米国に遠征する予定だったが、その冒険は実現しなかった。
マリナレスコを共同で所有するマーシュ・シャートリフ(Marsh Shirtliff)氏は、明日同馬に検疫を受けさせるつもりだったが、それも中止となった。今では、来年同馬を海外遠征させることを計画している。
ガーデンプロヴィンスS(G1・7月1日 グレイヴィル競馬場)芝1600m 牝3歳以上
昨年のダーバンジュライで1番人気を背負ったが6着に敗れたベラベラ(Bela-Bela ジュスティン・スナイス厩舎 アンソニー・デルペシュ騎手)は、ガーデンプロヴィンスSでも21-20(2.05倍)の1番人気に推された。そして、今回はその期待にしっかりと応えた。残り2ハロン(約400m)の地点で仕掛けて、シーズアギヴァー(She's A Giverギャヴィン・レリーナ騎手)を3¾馬身差で下した。
デルペシュ騎手は、「素晴らしい牝馬で、今回は彼女の最高のレースでした。全く驚異的な馬です」と語った。
By Michael Clower
[Racing Post 2017年7月1日「Bass-Robinson becomes first woman trainer to win Durban July」]