ソウルスターリング、フランケル産駒としてクラシック初優勝(日本)[その他]
ワールドサラブレッドランキングで2度首位に輝いたフランケルの初年度産駒から、初のクラシック優勝馬が誕生した。ソウルスターリングが優駿牝馬(G1 東京競馬場)で圧倒的な勝利を挙げたのだ。
勢いよくゲートを飛び出したソウルスターリングは、レース前半にクリストフ・ルメール騎手によりうまく抑えられた。ゴールが近づいてきたとき、モズカッチャンに並びかけられたが、果敢に戦い、1¾馬身差をつけて優勝した。
ルメール騎手はレース後にこう語った。「ソウルスターリングの母で仏オークス(G1 ディアヌ賞)を制しているので、とても嬉しいです。彼女は父と母の両方からパワーを引き継いでいるようです。今日のレースには自信がありました」。
「2400mを走るのは初めてだったので、距離がもつかどうか分かりませんでした。彼女はスタートが速いので良いポジションを取りたかったのですが、実際そうすることができました。彼女はスピードを持続させられるので、向こう正面に入って早い段階で前進するように合図を送って、ゴールまで戦い続けることができました」。
ソウルスターリングが鮮やかな勝利を収めるのは初めてのことではない。昨年7月のデビュー戦を制してフランケルの欧州外での初めての優勝産駒となり、昨年12月の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)でフランケル産駒として初めてのG1優勝を果たした。
社台ファームの自家生産馬ソウルスターリングは、母をスタセリタ(Stacelita 父モンズン)とし、素晴らしい血統を誇る。ジャン-クロード・ルジェ(Jean-Claude Rouget)調教師に管理されたスタセリタは、サンタラリー賞(G1)、仏オークス、ヴェルメイユ賞(G1)、ジャンロマネ賞(G1)を制した。
2011年に米国のチャド・ブラウン(Chad Brown)厩舎に転厩したスタセリタは、ベヴァリーDS(G1)とフラワーボウル招待S(G1)を制してさらにG1・2勝を加えた。
同馬は引退後、現在4歳の牝駒サザンスターズ(Southern Stars 父スマートストライク)を出産した。サザンスターズは昨年4月、サンダウン競馬場の1マイル2ハロン(約2000m)の未勝利戦を制している。
フランケル自身はクラシック競走に出走しなかったが、欧州でも初のクラシック優勝産駒を出す可能性がある。ソウルスターリングの勝利は、英ダービー(G1)有力馬クラックスマン(Cracksman)の関係者に自信を与えるかもしれない。
ジョン・ゴスデン(John Gosden)調教師が管理するこのフランケル牡駒は、馬場状態を理由に5月18日のダンテS(G2)を回避した。結局、パーミアン(Permian)がそのレースを制したが、クラックスマンが6月の英ダービーに出走するときは、フランケルにもう1つのクラシック勝利を与えるチャンスは十分にある。
By Zoe Vicarage
[Racing Post 2017年5月21日「Soul Stirring provides Frankel with his first Classic winner」]