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2016年02月10日  - No.6 - 3

2015年の競馬場入場者数と現役馬頭数が減少(アイルランド)[開催・運営]


 2015年のアイルランドの競馬開催日数は前年より4日増加したが、競馬場入場者数は減少した。

 ホースレーシングアイルランド(Horse Racing Ireland:HRI)は1月25日午前、2015年統計を発表し、スライドで馬主の数と現役馬頭数を示した。

 2015年の競馬開催日数は351日で前年の347日より増えたが、入場者数は減少した。2015年の入場者数は前年比0.7%減の128万人となり、1日当たりの平均入場者数は前年の3,704人から1.8%減少して3,636人となった。

 HRIによれば、この原因は天候不良である。パンチェスタウン、ゴールウェイ、キラーニー、リストーウェル、レパーズタウン、リムリックの各競馬場での大規模な開催、愛チャンピオンズウィークエンドの2日目(レパーズタウン競馬場)はすべて悪天候の影響を受けた。


馬主の数も減少

 2015年の現役馬頭数は、2014年の8,613頭から4.6%も減少し8,214頭となった。これに連鎖して、馬主の数も2014年の3,706人から2.6%減少し3,609人となった。また、2015年の新規馬主は、2014年の660人から16人減少し644人となった。

 2015年の賞金額は、前年から500万ユーロ(約6億5,000万円)引き上げられたにもかかわらず、これらの減少が生じた。2016年の賞金額は、さらに310万ユーロ(約4億300万円)引き上げられる予定である。
 

  現役馬頭数 賞金額
2014年 8,613頭 €4,860万(63億1,800万円)
2015年 8,214頭 €5,340万(69億4,200万円)


 HRIのCEOブライアン・カヴァナー(Brian Kavanagh)氏は、現役馬頭数と馬主の数が引き続き減少したことについて悲観していない。

 「私たちは現役馬頭数と馬主の数を増加させるために重点的な取り組みを続けているので、幸いにも近年の減少に歯止めが掛かりつつあります」とカヴァナー氏は語った。

 「賞金額の引上げ、運営費の一層の削減、調教師支援策の強化により、2016年には上向くことを期待しています」。

 2015年において、平地競走と障害競走は対照的であった。平地の出走登録頭数は4.6%増加した一方、障害の出走登録頭数は7.2%も減少した。また、全体的な1レース当たりの平均出走頭数は、2014年の11頭から10.7頭に減少した」。
 

  平地:出走登録頭数 障害:出走登録頭数
2014年 2万4,014頭 3万1,977頭
2015年 2万5,119頭 2万9,681頭

 

いくつかの前向きな数字

 悪いニュースばかりではない。アイルランド産馬の輸出総額は2億6,770万ユーロ(約348億100万円 前年比16.7%増)となった。また、セリに上場されたアイルランド産馬の購買総額は、2014年の1億4,740万ユーロ(約191億6,200万円)から3.5%増加し、1億5,250万ユーロ(約198億2,500万円)となった。

 アイルランド・トート社(Ireland Tote)による場内馬券売上げは前年比6.6%減の1,330万ユーロ(約17億2,900万円)となったが、国外での売上増により、全体の賭事売上げは前年比28.7%増の7,990万ユーロ(約103億8,700万円)となった。また、場内ブックメーカーの売上げ減少は、大方の予想ほど大きくなく、わずかに1.4%減少し6,930万ユーロ(約90億900万円)となった。

 2015年の場内ベッティングショップの売上げは好調で、前年比9.3%増の1,060万ユーロ(約13億7,800万円)に上った。

By David Jennings
(1ユーロ=約130円)

[Racing Post 2016年1月25日「Irish racing registers fall in crowds and horses」]


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