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海外競馬ニュース
2016年11月17日  - No.46 - 2

カリフォルニアクロームの初年度種付料は4万ドル(アメリカ)[生産]


 2014年の年度代表馬で、北米の史上最高賞金獲得馬のカリフォルニアクローム(California Chrome 父ラッキープルピット)は、2017年にテイラーメイド牧場(Taylor Made Farm)で種牡馬入りする。初年度種付料は4万ドル(約440万円)である。同牧場のダンカン・テイラー(Duncan Taylor)会長は、キーンランド11月繁殖セール(Keeneland November breeding stock sale 11月8日)のオープニングセッション開催中にこれを認めた。

 テイラー会長が"適正な水準、あるいは、それよりも少し割安かもしれない"とするこの種付料は、カリフォルニアクローム(5歳・栗毛)を魅力的な繁殖牝馬が集まるレベルに押し上げ、一方で生産者たちに利益を生み出す余地を与えるだろう。

 テイラーメイド牧場のチームは、カリフォルニアクロームに種牡馬として良いスタートを切らせるために、同馬をサポートする優良牝馬をすでに購買し始めている。キーンランドのオープニングセッションでは、有限責任会社カリフォルニアクローム(California Chrome, LLC)の名義で、G1・3着馬ライトゼア(Right There 父エスケンデレヤ)を32万5,000ドル(約3,575万円)、重賞勝馬の母ウチテル(Uchitel)を42万ドル(約4,620万円)で購買した。

 テイラー会長はこう語った。「私たちの最終目標は、このセリで牝馬を購買して、その牝馬を研究し、カリフォルニアクロームをこれまでの成績にふさわしい種牡馬にするためにあらゆる努力をすることです。カリフォルニアクロームの血統に注目している人々がいます。彼の種牡馬生活にどのような影響をもたらすかは分かりませんが、その血統表には適切な場所にシアトルスルー(Seattle Slew)がいて、バックパッサー(Buckpasser)もいます。エンパイアメーカー(Empire Maker)の牝馬とは相性が良いでしょうし、スキャットダディ(Scat Daddy)やアーチ(Arch)の牝馬など、多くの牝馬を選んでいます」。

 「血統に関してできることは多くありますので、想像力が働かされました。生産者が利益を出せるようにして、カリフォルニアクロームの種牡馬としての地位を確立したいと思っています」。

 カリフォルニアクローム(アート・シャーマン厩舎)は、11月5日のBCクラシック(G1 サンタアニタ競馬場)でトラヴァースS(G1)優勝馬アロゲート(Arrogate)に最後の直線でとらえられ、2着となった。2016年は7戦したが、初めての敗北だった。敗れはしたものの、カリフォルニアクロームは、ドバイワールドカップ(G1・3月26日)、パシフィッククラシック(G1・8月20日)、オーサムアゲインS(G1・10月1日)で素晴らしい勝利を収めているので、再び年度代表馬の栄光を手にすることが期待されている。

 獲得賞金額はすでに1,445万2,650ドル(約15億8,979万円)に上っており、カリフォルニアクロームは第1回ペガサスワールドカップ(G1・1月28日 ガルフストリームパーク競馬場)に出走する予定。それが生涯最後のレースとなる見込みである。

 テイラー会長はこう語った。「これがカリフォルニアクロームにとって"100%"生涯最後のレースになるとは言いたくありません。"もう二度と走らない"という表現は使いたくありません。しかし、現時点ではペガサスワールドカップの後に種牡馬入りさせることを計画しています。思いがけないことが起こり、モハメド殿下がドバイワールドカップの賞金額を驚くような額に引き上げ、そのときカリフォルニアクロームが完璧な状態で走っているとすれば、現役を続行する可能性は5%あるでしょうか?その場合でさえも、私たちは彼に現役を続けさせないかもしれませんし、予測はできません。予想外のことが生じない限り、来年彼に種付生活を送らせるのが現在の計画です」。

 カリフォルニアクロームの種付料はテイラーメイド牧場の中で最高となる。同じく新種牡馬のムシャウィッシュ(Mshawish)は2万ドル(約220万円)で供用される予定。

By Alicia Wincze-Hughes

(1ドル=約110円)

[bloodhorse.com 2016年11月8日「California Chrome to Command $40,000 in 2017」]


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