チャーチルダウンズ社の第2四半期の純利益、27%アップ(アメリカ)[開催・運営]
ケンタッキーダービー(G1)開催週が引き続き好調だったことで、2016年第2四半期のチャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.:CDI)競馬部門の純利益は前年より27%増加した。
CDIにとって2016年第2四半期は全体的に堅調で、純利益は6,980万ドル(約69億8,000万円)、売上高は4億3,850万ドル(約438億5,000万円)となり、ともに過去最高を記録した。
CDIのCEOビル・カースタンジェン(Bill Carstanjen)氏は8月4日の事業報告でこう語った。「華やかなケンタッキーダービーウィークは、競馬部門の業績を押し上げました。すべての項目が概ね好調です。この勢いに乗り、来年も業績を伸ばせると考えています」。
カースタンジェン氏によれば、CDIはケンタッキーダービー(G1)やケンタッキーオークス(G1)が施行されるチャーチルダウンズ競馬場の2017年投資計画の最終決定を行う段階にある。
CDIの競馬部門は、利息・税金・償却費の調整前の利益が610万ドル(約6億1,000万円)となったが、このうち520万ドル(約5億2,000万円)はケンタッキーダービー開催週からもたらされた。一方、レーシングカレンダーの改編は、結果としてチャーチルダウンズ競馬場とアーリントン競馬場の利益を130万ドル(約1億3,000万円)減少させた。
カースタンジェン氏は、「ケンタッキーダービーは、競馬界全体の動向に左右されない唯一のレースです」と述べた。
CDIの会員制賭事システム(advance deposit wagering system)を運営するツインスパイアーズコム社(TwinSpires.com)の第2四半期のパリミューチュエル賭事の売上げは、16.4%増加したと報告されている。カースタンジェン氏は、この数字は米国全体のサラブレッド競馬の賭事売上げを17ポイント上回っていると指摘した。
また、ツインスパイアーズコム社はCDIが顧客を26%増加させたこともあり、750万ドル(約7億5,000万円)の増収があったことを報告した。これにより、マーケティング費用120万ドル(約1億2,000万円)を1年で回収できると見込まれている。
カースタンジェン氏は、「横ばい状態の賭事産業において、会員制賭事システムは確実に伸びる部門です。オンライン賭事にはまだ天井が見られません」と付言した。
By Tom LaMarra
(1ドル=約100円)
[bloodhorse.com 2016年8月4日「CDI Reports 27% Increase in Net Income」]