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2016年08月11日  - No.32 - 3

名種牡馬シーキングザゴールド、31歳で死亡(アメリカ)[生産]


 現役時代にG1を数回制し、種牡馬として大きな影響力を持ったシーキングザゴールド(Seeking the Gold)は31歳で死亡した。クレイボーンファーム(Claiborne Farm)の代表バーニー・サムズ(Bernie Sams)氏によれば、シーキングザゴールドは7月28日、老齢による衰弱のために安楽死措置が取られた。

 この優秀なミスタープロスペクター産駒は、1985年にケンタッキー州パリスのクレイボーンファームで誕生した。母はコンゲーム(Con Game 父バックパッサー)。オーナーブリーダーは故オグデン・フィップス(Ogden Phipps)氏。シャグ・マゴーヒー(Shug McGaughey)調教師に管理されたシーキングザゴールドは、15戦8勝、2着6回の成績を収め、獲得賞金は230万ドル(約2億3,000万円)以上に上った。

 現役時代の最も注目すべき偉業は、スーパーダービー(当時G1)、ドワイヤーS(当時G1)、ピーターパンS(G2)、スウェールSでの優勝である。1988年BCクラシック(G1)では年度代表馬アリシーバ(Alysheba)の2着となり、トラヴァースS(G1)、ウッドメモリアルS(G1)、ハスケル招待S(G1)、メトロポリタンH(G1)、ゴーサムS(当時G2)でも2着となった。

 シーキングザゴールドは1990年、5歳でクレイボーンスタッドに種牡馬入りした。同馬はそこで同世代の中でひときわ影響力のある種牡馬となった。

 同馬は1993年にリーディングフレッシュマンサイアーとなり、2000年サイアーズランキングでストームキャット(Storm Cat)に次ぐ2位となった。ステークス競走を制したシーキングザゴールド産駒には、ドバイミレニアム(Dubai Millennium)、シーキングザパール(Seeking the Pearl)、ヘブンリープライズ(Heavenly Prize)、フランダース(Flanders)、キャッチザリング(Catch the Ring)がいる。そして、フランダース、キャッシュラン(Cash Run)、プレザントホーム(Pleasant Home)はブリーダーズカップ競走を制した。

 他に、ボブアンドジョン(Bob and John)、ドリームシュプリーム(Dream Supreme)、ケープタウン(Cape Town)、ジャジル(Jazil)などが、G1優勝産駒として有名である。

 2008年11月、シーキングザゴールドは24歳で種付生活を引退。種付料は最高で25万ドル(約2,500万円)であった。

 故オグデン・フィップス氏の孫デイジー・フィップス・プリート(Daisy Phipps Pulito)氏は、「競走馬としても種牡馬としても優れていたシーキングザゴールドをなくし、私たちは悲しんでいます。祖父とフィップスステーブル(Phipps Stable)にとってかけがえのない馬でした」。

 殿堂入りを果たした調教師であるマゴーヒー氏はこう語った。「シーキングザゴールドは競走馬として大成功しました。調教師人生において一番好きな馬の1頭です。いつも110%の力を出しました」。

 クレイボーンファームのサムズ氏は、「ひどく寂しくなります。これまでで最高の種牡馬の一頭として記憶されることは間違いありません。クレイボーンファームの貴重な一員であり、100年以上の歴史を持つこの牧場において重要な存在でした」。

By Eric Mitchell

(1ドル=約100円)

[bloodhorse.com 2016年7月29日「Seeking the Gold Dies at 31」]


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