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2016年05月12日  - No.19 - 1

ロイヤルアスコット開催、史上最多の外国調教馬が登録(イギリス)[開催・運営]


 4月20日、ロイヤルアスコット開催のG1・8レースへの外国調教馬の登録が史上最多となったことで、同開催の"世界で最も国際色豊かな競馬の祭典"という地位が明確に示された。

 164頭に上る外国調教馬の登録頭数は、2013年に打ち立てられた記録を8頭上回った。また、英国調教馬を含む全体の登録頭数は昨年より6頭多い394頭となった。

 アイルランド調教馬は計81頭登録されている。その約半数はエイダン・オブライエン(Aidan O'Brien)調教師の管理馬であり、英2000ギニー(G1・4月30日)の一番人気馬エアフォースブルー(Air Force Blue)は、セントジェームズパレスS(G1)の登録馬56頭の1頭である[訳注:エアフォースブルーは英2000ギニーで残念な12着となり、5月21日の愛2000ギニー(G1)を目指す予定]。一方、フランス調教馬は計44頭登録されている。

 また、米国調教馬は計18頭、豪州調教馬は計9頭、ドイツ調教馬は計4頭、香港調教馬は計4頭、日本調教馬は計2頭、シンガポール調教馬は計2頭が登録されている。

 この平地競走で最も権威ある競馬開催において、一番に注目されるのは、2015年BCマイル(G1)優勝牝馬テピン(Tepin)の参戦である。テピンは4月16日、ジェニーワイリーS(G1・キーンランド競馬場)を5馬身差で圧勝してG1勝鞍を増やした。

 同馬はクイーンアンS(G1)の登録馬41頭の1頭であり、5月7日にステップ競走としてチャーチルディスタフターフマイル(G2)かウッドフォードリザーブターフクラシック(G1)に出走する予定である(訳注:テピンはチャーチルディスタフターフマイルに出走し、3馬身1/2差で楽勝した)。

 テピンを管理するマーク・カス(Mark Casse)調教師はこう語った。「アスコット競馬場は間違いなく少し走りにくいでしょう。アスコットの直線のマイルコースなど新しいことに挑戦するときは、どうなるかは未知数です。アスコットの上り坂のマイルコースは米国のコースよりもずっと骨が折れるので、通常ならやや心配していたことでしょう。しかし、今や成長して大人になったテピンの最近の走り方は、以前のような距離の限界がないことを示しています」。

 日本の優良馬エイシンヒカリ(5歳)はプリンスオブウェールズS(G1)の登録馬39頭の1頭である。また、豪州のトップスプリンターと見なされるチャウタウクワ(Chautauqua)はダイヤモンドジュビリーS(G1)に出走する予定である[訳注:チャウタウクワ陣営は、同馬が5月1日のチェアマンズスプリントプライズ(G1・シャティン競馬場)で優勝した後、英国に遠征しない意向を明らかにした]。

 アスコット競馬場の役員たちは、2歳戦の出走頭数も増やすと思われる多数の外国調教馬の参戦にワクワクしている。

 同競馬場の競走・渉外担当理事であるニック・スミス(Nick Smith)氏はこう語った。「外国調教馬の登録が増えて史上最多となったことに満足していますが、最も優先すべきは出走馬の質と多様性です」。

 「日本の一流中距離馬がプリンスオブウェールズSに再び出走することは素晴らしいことです。また、チャウタウクワは世界一のスプリンターと見なされており、今回ロイヤルアスコット開催に登録した一流の豪州調教馬の中でも最も注目を集めるでしょう。さらに、テピンの素晴らしさはその競走成績が示すとおりで、世界中の目が彼女に釘付けになるでしょう」。

 今年のロイヤルアスコット開催(6月14日~18日)の賞金総額は、昨年と比べ全体で100万ポンド(約1億5,500万円)引き上げられ、史上最高の658万ポンド(約10億1,990万円)となる。

By James Burn

(1ポンド=約155円)

(関連記事)海外競馬情報 2016年No.1「ロイヤルアスコット開催、賞金を大幅引上げ(イギリス)

[Racing Post 2016年4月21日「Boost for Royal Ascot with record overseas entries at 164」]


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