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2016年03月17日  - No.11 - 1

アメリカンファラオの全弟である1歳牡駒が購買される(アメリカ)[生産]


 三冠馬アメリカンファラオ(American Pharoah)の全弟は、世界中で誰もが欲しがる1歳馬であるが、その生産者であるサマーウィンド牧場(Summer Wind Farm)はこの馬を庭先取引で売却した。

 サマーウィンド牧場のジェーン・ライオン(Jane Lyon)氏は、レーシングポスト紙(3月3日付)のインタビューで、この売却を認めた。しかし、父パイオニアオブザナイル、母リトルプリンセスエマ(Littleprincessemma 父ヤンキージェントルマン)のこの1歳牡駒の購買者や購買価格についての詳細は明かさなかった。

 そして「情報をいつ公開するかは、購買者次第です。この1歳牡駒が競走馬として全てのチャンスをものにすることを確信しています」と述べた。

 4本の肢が白く鼻に白斑が入っているこの1歳牡駒に、ライオン氏は"アイリッシュファラオ(Irish Pharaoh)"という愛称を付けていた。同馬はサマーウィンド牧場から移動したが、米国にとどまる。"アイリッシュファラオ"は昨年の夏に離乳してから随分成長したと、ライオン氏は語った。

 さらにこう続けた。「全ての段階において見栄えの良い馬です。そのような馬はごく稀です。立ち居振る舞いも素晴らしいです。兄と同じように競走し、兄のような才能の片鱗を見せることを望みます。動きが美しいので才能を発揮することでしょう」。

 サマーウィンド牧場のマーク・モロニー(Mark Moloney)場長は、「これまでの成長具合から考えれば、大型で力強い競走馬に成長するでしょう」と述べた。

 ライオン氏は「トモが大きいので、牧草地で他の1歳馬と走っている時は、後姿で彼だと分かります。他の馬よりもずっと力強いのです」と付言した。

 この1歳牡馬はリトルプリンセスエマの第4仔である。第3仔であるアメリカンファラオの全妹のアメリカンクレオパトラ(American Cleopatra)は、兄と同じくアフメド・ザヤット(Ahmed Zayat)氏に所有されている。

 アメリカンファラオは、クールモア牧場のアシュフォードスタッド(Ashford Stud ケンタッキー州ヴァーサイルス)において種付料20万ドル(約2,300万円)で供用されている。

 リトルプリンセスエマは2月13日、サマーウィンド牧場でタピット(Tapit)牝駒を出産し、ライオン氏はこの牝駒を手元に置くつもりにしている。なお、リトルプリンセスエマは今年、再びパイオニアオブザナイルと交配する。

By Michele MacDonald

(1ドル=約115円)

[Racing Post 2016年3月2日「Pharoah yearling brother sold」]


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