2015年の種付け牝馬頭数は前年とほぼ変わらず(アメリカ)[生産]
米国ジョッキークラブは10月22日、2015年繁殖シーズンの繁殖牝馬報告(Reports of Mares Bred:RMBs)を発表した。10月13日までにジョッキークラブが受領した報告に基づけば、2015年は北米において1,449頭の種牡馬が3万4,627頭の繁殖牝馬に種付けを行った。
ジョッキークラブは1年前の同時期に、種付け牝馬頭数を3万4,540頭と報告していたので、前年からは1%未満の増加になる。一方、種付けを行った現役種牡馬は引き続き減少し、前年の1,547頭から6.3%減少した。
ジョッキークラブは過去の傾向に基づき、2015年の種付け牝馬頭数は今後さらに2,000頭〜3,000頭報告されると見積もっている。
種付け頭数100頭以上の種牡馬は、前年の97頭から105頭に増加した。これらの種牡馬と交配した繁殖牝馬は、種付け牝馬全体の中で高い割合を占めており、前年の36.4%から41.8%に増加した。2015年のRMBsは、ジョッキークラブのウェブサイト(jockeyclub.com)のファクトブックで閲覧可能であり、ブラッドホース誌のウェブサイト(bloodhorse.com)でもPDFのダウンロードが可能である。
北米のサラブレッド生産の中心地であるケンタッキー州では、208頭の種牡馬が1万7,448頭(北米全体で種付けされた牝馬の50.4%)の牝馬に種付けしたと報告されている。同州の種付け牝馬の頭数は、前年同期の1万6,826頭と比較して3.7%増加した。
以下の表は種付け牝馬の頭数が多い上位10州であり、ケンタッキー州、カリフォルニア州、オンタリオ州(カナダ)、メリーランド州は、前年よりも種付け牝馬頭数が増加した。
種付けを行った種牡馬 | 種付けされた牝馬 | |||||
2014年 | 2015年 | 増減 | 2014年 | 2015年 | 増減 | |
ケンタッキー州 | 233頭 | 208頭 | -10.73% | 16,826頭 | 17,448頭 | 3.70% |
フロリダ州 | 122頭 | 112頭 | -8.20% | 2,910頭 | 2,890頭 | -0.69% |
カリフォルニア州 | 143頭 | 150頭 | 4.90% | 2,472頭 | 2,568頭 | 3.88% |
ニューヨーク州 | 51頭 | 55頭 | 7.84% | 1,614頭 | 1,554頭 | -3.72% |
ルイジアナ州 | 116頭 | 104頭 | -10.34% | 1,609頭 | 1,494頭 | -7.15% |
オンタリオ州 (カナダ) | 38頭 | 39頭 | 2.63% | 630頭 | 797頭 | 26.51% |
ニューメキシコ州 | 84頭 | 76頭 | -9.52% | 871頭 | 789頭 | -9.41% |
メリーランド州 | 33頭 | 36頭 | 9.09% | 751頭 | 788頭 | 4.93% |
オクラホマ州 | 67頭 | 66頭 | -1.49% | 813頭 | 756頭 | -7.01% |
ペンシルヴァニア州 | 55頭 | 42頭 | -23.64% | 809頭 | 627頭 | -22.50% |
備考:1頭の牝馬が複数回種付けされた場合は、その回数が種付け牝馬頭数としてカウントされる。したがって、この表の種付け牝馬頭数は、実際に種付けを経験した繁殖牝馬の頭数とはわずかに異なる。
さらに種付予約頭数の規模に関する分析によれば、前年の同時期に報告された数字と比較して以下のとおりとなった。
種付予約頭数100頭以上の種牡馬と交配した牝馬…15.2%増
種付予約頭数75頭〜99頭の種牡馬と交配した牝馬…13.9%減
種付予約頭数50頭〜74頭の種牡馬と交配した牝馬…0.9%減
種付予約頭数25頭〜49頭の種牡馬と交配した牝馬…22.2%減
種付予約頭数25頭未満の種牡馬と交配した牝馬…変化なし
アシュフォードスタッド(Ashford Stud)で供用されているアンクルモー(Uncle Mo)は、2015年に北米最多の221頭に種付けを行った。多数頭に種付けを行った種牡馬上位5頭のその他の4頭は以下のとおりである。
・ スキャットダディ(Scat Daddy):217頭(アシュフォードスタッド)
・ イントゥミスチーフ(Into Mischief):210頭(スペンドスリフト牧場)
・ シャンハイボビー(Shanghai Bobby):202頭(アシュフォードスタッド)
・ テンプルシティー(Temple City):199頭(スペンドスリフト牧場)
By Blood-Horse Staff
[bloodhorse.com 2015年10月22日「2015 RMB: Figures on Par With 2014」]