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海外競馬ニュース
2015年10月22日  - No.42 - 1

ウォーエンブレム、ケンタッキーに到着(アメリカ)[その他]


 2002年ケンタッキーダービー(G1)とプリークネスS(G1)の優勝馬ウォーエンブレム(16歳)は、13年間北海道の社台スタリオンステーションで供用された後、10月12日に米国に到着した。これからルード&リドル馬診療所(Rood & Riddle Equine Hospital)で検疫を受け、オールドフレンズ(Old Friendsケンタッキー州ジョージタウン)に輸送される予定である。

 オールドフレンズの会長兼創設者のマイケル・ブローウェン(Michael Blowen)氏は、次のように語った。「ウォーエンブレムは無事に到着し、すごく良い状態に見えます。ファンは彼に会うことを切望していましたので、検疫が済んで我々の牧場に到着すればすぐにお知らせしたいと思います」。

 この夏の初め、社台スタリオンステーションのオーナーである吉田ファミリーは、ウォーエンブレムをオールドフレンズに寄贈した。日本から米国への輸送費の一部は、多くのファンにより援助された。

 オールドフレンズはウォーエンブレムの輸送費を募るために、一般の人々に向けて“証明書キャンペーン”を発足させた。202ドル(約2万4,240円)を寄付したファンは、ウォーエンブレムのダービー優勝時の写真(撮影:バーバラ・リヴィングストン氏、バファート調教師とエスピノーザ騎手のサイン入り)がついた限定証明書を受け取ることができる。

 「ウォーエンブレムのファンの多さに驚いています。そして、そのファンはこの上なく寛容で、必要な基金の半分以上を集めることができました」とブローウェン氏は述べた。

 証明書を受け取ったファンは、後日発表予定のウォーエンブレム安着祝いパーティーに招待される。

 アワエンブレム産駒のウォーエンブレムは、母はスウィーテストレディ(Sweetest Lady 父ロードアットウォー)で、チャールズ・ナッコルス(Charles Nuckols)氏により生産された。イリノイダービー(G2)で、発走から先行逃げ切りの印象的な勝利を収めた。そして、その3週間後に128回ケンタッキーダービーを制した。

 プリークネスS優勝後、三冠達成が期待されたが、ベルモントS(G1)のスタートで大きく躓き穴馬サラヴァ(Sarava)に敗れた。サラヴァも運命のいたずらか、現在オールドフレンズで引退生活を送っている。

 ウォーエンブレムはその後、ハスケル招待S(G1)を制し、その年のG1・3勝目を挙げた。そして通算13戦7勝で、賞金349万1,000ドル(約4億1,892万円)を獲得して引退した。

 ウォーエンブレムは気難しい性格だが、優秀な種牡馬であることが証明された。種牡馬生活で送り出した産駒は200頭に満たないが、その中には日本の最優秀2歳牝馬となったG1馬ローブティサージュなど多くの優秀な産駒がいる。

 ウォーエンブレムは、オールドフレンズ入りした2頭目のダービー馬である。オールドフレンズは2014年、ルイス一族(Lewis Family)およびスリーチムニーズ牧場(Three Chimneys Farm)とともに、1997年ダービー馬シルバーチャームを帰国させ繋養した。

 ブローウェン氏は次のように付言した。「ただ興奮しています。吉田ファミリーが彼らの所有するこの素晴らしい馬を委ねて下さったこと、そして多くのファンが彼の帰国を支援して下さったことに、どれだけ感謝してもし尽くせません」。

By Blood-Horse Staff
(1ドル=約120円)

[bloodhorse.com 2015年10月14日「War Emblem Arrives in Kentucky」]


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